駅名を利用客に知らせるために、駅構内に設置される「駅名標」。従来は中の照明が光るタイプが多かったですが、近年は光らないものが増えています。どういった背景があるのでしょうか。

駅の照明で十分明るい?

 夜の特急列車や快速列車の車窓を通り過ぎる通過駅。視界を流れる駅名標に書かれた駅名を眺めて、「ここまでやってきたのか」と旅情に浸った思い出もあるかもしれません。

 その駅名標が、少しずつ「光らなくなっている」傾向にあります。中に照明が入ったタイプのものから、照明がない「ただの板」のタイプに置き換わっているのです。駅構内の照明に照らされて明るくなっていますが、車窓からの判読性は、自発光するものに比べ少し低くなったかもしれません。

 JR東日本東京支社によると、地球温暖化防止への取り組みの一環として、消費電力の高い蛍光灯などを使用していた従来の駅名標について、更新時に「光らないもの」を採用しているとのこと。

 JR東日本グループでは、環境長期目標「ゼロカーボン・チャレンジ2050」において、2050年度におけるCO2排出量の「実質ゼロ」を目指しています。その中で2020年度も環境目標のひとつとして、鉄道事業のエネルギー使用量を2013年度比で6.2%削減するとしています。

 確かに、駅名標が光っている必要性は今や無いのかもしれません。到着した駅がどの駅なのかは車内の案内表示で分かりますし、通過した駅がどの駅だったのかは、スマホの地図アプリなどで確認することができます。

 ちなみに先述の東京支社によると、「光らない駅名標」の導入は、都心部を中心に進めており、更新状況により順次他地域の駅でも行っていくとのことです。