複雑さから「ダンジョン」とも表現される渋谷駅周辺で、動線を分かりやすくする工事が進行中。このうち、横方向の動線において「背骨」となる「スカイウェイ」が、まず一部から開通しています。「滞在場所」としても魅力的でした。

分かりやすく「縦・横の動線」を集約する工事が進む渋谷

「ダンジョン」とも呼ばれる渋谷駅周辺。その“攻略難易度”を大幅に下げる新しい歩行者用通路が今日2021年7月15日(木)、まず一部分からですが開通します。

 渋谷駅周辺は線路や道路で各エリアが分断され、それぞれに独自の街が広がっているうえ、谷底に位置するため場所によって高低差が存在。さらに、東急東横線が地下5階で地上3階に地下鉄銀座線など平面的にも立体的にも分かりづらく、有数の「ダンジョン」になっています。

 そうしたなか、渋谷全体で「横方向の動線」と「縦方向の動線」をシンプルに集約する工事が進行中。なかでも「横方向の動線」の“背骨”となるのが、西(道玄坂上)方面と東(宮益坂上)方面を、谷底の渋谷駅を越えて直結する「スカイウェイ」です。道なりに歩いて行けば信号で待つことなく東西方向に移動できるほか、脇にそれれば、JR線や銀座線などの改札へ簡単にアクセスできます。

 今回、この「スカイウェイ」の一部である「渋谷ヒカリエ ヒカリエデッキ」が開通します。「渋谷ヒカリエ」の北側に位置する、全長およそ190mの区間です。

「風」もポイント? 開通直前「ヒカリエデッキ」に行ってみた

 7月13日(火)、開通直前の「渋谷ヒカリエ ヒカリエデッキ」を取材したところ、印象的だったのが「涼しさ」です。

 気温が27度程度というのもありましたが、地上34階建てと巨大な「渋谷ヒカリエ」の北側で日陰なうえ、風が通り抜けるのです。所々に、ついたて状のガラスがありましたが、ビル風を弱めるために設置しているとのこと。

 この「ヒカリエデッキ」には緑もあり、今後はアート作品の展示、ラジオのサテライトスタジオ開設、キッチンカーの出店、ライトアップなどが行われる予定。渋谷文化の一翼を担う「都会のオアシス」になるかもしれません。

「ヒカリエデッキ」の開通により姿を現し始めた、渋谷の難易度を下げる新しい背骨「スカイウェイ」。現時点では「ヒカリエデッキ」と呼ばれるその一部、宮益坂上〜渋谷ヒカリエ間の横移動のみ可能ですが、今後、「渋谷ヒカリエ」から銀座線渋谷駅の真上を通り、西側の道玄坂方面へ歩道が結ばれます。

 全区間の開通は、JR渋谷駅付近で進行中の「渋谷スクランブルスクエア」第II期工事が完成する2027年度ごろを見込んでいるとのこと。

 ちなみに今回開通の「ヒカリエデッキ」は、しばしば床下から「ガタンゴトン」の音が聞こえてきます。この区間も、地下鉄銀座線の上に設けられているからです。