機番「JA●●MC」…MCってなんぞや!

深夜早朝便の運航から非対称に…

 北九州を拠点とする航空会社、スターフライヤーは2006(平成18)年に運航を開始し、今年で15年が経ちます。同社はいわゆる「新規系航空会社」のひとつであるものの、就航当時は前代未聞のカラーリングであった「黒塗りの胴体」を採用したことや、あえて客席数を減らして座席同士の広い普通席間隔を確保するなど、そのコンセプトやサービスのユニークさでは、国内随一の会社といえるでしょう。

 これらの機体が飛び立つ準備をする同社の格納庫、そして機内へ、同社の協力で特別に入ることができました。なお格納庫は拠点である北九州空港に、同社が2014(平成26)年に開設したもの。整備を外部に委託する航空会社もあるなか、スターフライヤーの格納庫建設は、思い切った判断といえるでしょう。

 大がかりなクレーンなどが備わった格納庫内にあった機体は、エアバスA320「JA24MC」。末尾が「MC」なのは、同社のブランド・コンセプトである「Mother Comet(母なる彗星)」にちなんだものだそうです。

 スターフライヤー機の塗装は尾翼にも大きな特徴があります。右側が黒、左側が白と、左右非対称の尾翼デザインとしているのです。「スターフライヤーが就航当時、他社さんでは早朝深夜便の運航を始めていませんでした。そのようななか、早朝から深夜まで運航する航空会社として、朝(白)と夜(黒)をイメージし、この尾翼デザインを採用しました」と同社の整備士は話します。

なぜ自社で格納庫を?

 ところで、なぜ自社で格納庫を設置したのか、スターフライヤーの整備士によると、「エンジンの交換作業や日をまたぐ作業のとき、格納庫があれば天候に左右されなくなります。適切な整備計画を組み、適切な環境で作業できるのです」とのこと。

 このことが、「定時運航率の向上」に直結します。事実、同社は常に高い定時運航率をキープし続けているのです。

 ただ現在、スターフライヤーをはじめとする航空会社各社は、新型コロナウイルス感染拡大による深刻な旅客者減少の影響を受けています。普段実施する整備の内容にも変化があったそうで、整備士は次のように話します。

「コロナ拡大で運休や減便が増えてしまったことで、機体を停留するための整備が増えました。長時間使用しないことで生じる機体構造やシステムの劣化を予防するため、エンジン開口部などにカバーをかける措置などがこれにあたります」

 一方で、駐機が多くなってしまったゆえに入念に整備できる機会も多くなったためか、「より高い品質の機材をご提供できるチャンスとも考えている」とも。「安心安全な機体をお客様にお届けできるよう、これからも万全の態勢で整備を行ってまいります」と話します。

【独自潜入】スターフライヤーの格納庫 コックピットも入れました!