2年4か月ぶりに運用を本格再開した、ANA(全日空)の総2階建て旅客機、エアバスA380「フライングホヌ」。同機に早速搭乗してきました。コロナ運休から“復活”した同機の機内は、これまでとどのような違いがあるのでしょうか。

A380復活で動きを見せるホノルル現地

 胴体全体に「ウミガメ」の特別デザインが施された、ANA(全日空)の総2階建て旅客機、エアバスA380「フライングホヌ(FLYING HONU。“空飛ぶウミガメ”を意味する)」。新型コロナウイルス感染拡大による需要減退の影響で、2年4か月ものあいだ定期便の本運用を見合わせていたこの超大型機が、ついに本格的に運用再開しました。“復活”を果たしたこの飛行機に早速乗ってきました。

 今回搭乗したのは復活2便目となる、現地時間2日ホノルル発成田行きのNH183便(時刻表に準拠)。ホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港では、同型機復帰初日となる1日に、ハワイ州のデービッド・イゲ知事などが駆けつけたほか、ホノルル市街地で「フライングホヌ」デザインの電気バスが再び運用を開始するなど、運用復活にあわせたさまざまな動きも見られました。

「フライングホヌ」が出発する搭乗口は、運用再開前に“おなじみ”だったC4搭乗ゲート。このゲート上階には、この機の就航にあわせて作られた「ANAラウンジ」があり、1日から一部が運用再開に。このラウンジは2階席の上位クラスの旅客が、ラウンジからそのまま2階席に乗り込むことができる「ホヌ」仕様のつくりとなっています。

「フライングホヌ」ホノルル発2便目を担当したのは、エメラルドグリーンの塗装と微笑むような表情が特徴の2号機「JA382A」。復活に先駆けて、6月24日深夜に成田空港で外装の洗浄作業が実施された機体です。同機には乗客228人のほか、3人のパイロット、21人の客室乗務員が乗り込み離陸。ダイヤモンドヘッドとホノルルの街並み、エメラルドグリーンの海などを眼下に、機体はぐんぐん高度をあげます。

「ホヌ」の機内、何が同じで何が変わった?

 今回座ったのは、1階席の最後部にある、追加料金を支払うことでベッドのように寝転がれるエコノミークラス「カウチシート」。ANA最大、そして世界でも最大級となる4クラス520席の客席を持つ巨大さもさることながら、このような世界的にもユニークな仕様を持つ客席を持つのも、「フライングホヌ」のポイントのひとつです。

 フライトは約7時間半で、機内食はホノルルを出発した少し後の昼食と、成田到着直前の軽食の計2回。こういった機内サービスの提供時などは、客室乗務員はマスクと手袋を着用し旅客と接するなど、コロナ前の「フライングホヌ」のフライトとは、若干違った様子が見られます。

 その一方で、エコノミークラスのドリンクラインナップなどは、コロナ禍以前のバリエーションにほぼ戻りつつあるほか、フライト後半では、「フライングホヌ」運航便ではいわば定番となっている、“虹色”の客室照明(ハワイでは虹色が「幸運が訪れる象徴」ともされるとのこと)の披露も実施。そういった部分では、従前の同型機運航の姿に戻りつつありました。

 成田空港へは定刻通りの14時50分に到着。機内では降機ビデオが流れます。「フライングホヌ」では、就航開始から2021年まで、搭乗前の機内安全ビデオと降機ビデオに特別バージョンのものが採用されていましたが、今回のフライトでは通常のANA機とほとんど同じバージョンのものに、切り替わっていました。

 ただ、降機ビデオの最後の部分だけ「ホヌ」仕様の特別アレンジが加えられています。通常、ANAのスタッフが手を振りお辞儀をするシーンのところが、同型機をモチーフにしたウミガメのマスコットキャラクターが出発を見送るシーンへと差し替えられていました。

 7月より「フライングホヌ」は、今回の「JA381A」と、復帰初便を担当した「ANAブルー」のデザインをまとう初号機の2機体制で、金・土曜の週2往復で運航予定。同機復活のほか、羽田〜ホノルル線も週5往復へ増便され、成田〜ホノルル線とあわせると、ANAの東京〜ホノルル線は毎日運航となります。