日本ではレアな旅客機として分類される「ボーイング757」。同機を用いたアメリカ国内線のフライトに搭乗してきました。客室の様子や、そのフライトの内容は、日本人が考える「国内線」とは全く違うものでした、

単通路なのに50m超!

 日本ではレアな旅客機として分類されるのが、「ボーイング757」です。「757」は、日本で馴染み深い「767」と姉妹機でありながら、国内の航空会社では導入されず、現在も日本に乗り入れてくるケースは、ごく一部の海外航空会社の便、もしくは外国の貨物便といった程度です。また、製造もすでに終了しており、その機数は年を追うごとに減りつつあります。

 ただ「757」は、日本でこそレア機ではあるものの、製造国であるアメリカでは、まだまだごく一般的に使用されている旅客機の型式でもあります。今回、ユナイテッド航空機のボーイング757で、ロサンゼルスからホノルルまでを移動してきました。

 今回搭乗した機体は、胴体延長タイプ757-300「N77867」。ユナイテッド航空の前身のひとつであるコンチネンタル航空へ2006年に転籍し、そのままユナイテッド航空に引き継がれた機体。機齢はのべ、20年にものぼります。機内は国内線仕様となっており、ユナイテッド・ファースト、ユナイテッド・エコノミープラス、そしてエコノミークラスを配します。

 機内の標準的な座席配置は横3-3列。「757」は姉妹機「767」の単通路バージョンとして開発されたため、767よりほっそりした胴体が特徴です。機内の通路も1本である割に、胴体長は、日本の航空会社が数多く導入している767-300(54.9m)とほぼ同じ54.43mであるため、乗り慣れていない日本人からすると、異様と思えるほど客室が長く感じます。なお、同じようなキャパシティをもつ単通路機とされるエアバス社の「A321」の全長は44.5mです。

757で行く「5時間超の国内線」どんなもの?

 今回はもっともスタンダードなエコノミークラスに搭乗。黒を基調にヘッドレストへネイビーを配した革張りのシートで、個人モニターなどはありません。手荷物収納棚もクラシックな角ばったタイプで、客室照明もLEDでなく蛍光灯です。ちなみに、アメリカではハワイの国内旅行者が増えている状況で、筆者の搭乗時も同便はほぼ満席でした。

 公式サイトによると、757で使用されているエコノミークラスの座席の横幅は41〜44cm、前後幅76〜78cmとのこと。アメリカ国内線の標準的な座席サイズということができ、シート幅は日本の国内線機材とほぼ同等で、前後幅はLCC(格安航空会社)を除く国内航空会社の一般的なものより、数センチ短いということができるでしょう。

 これに加え、この757運航便の大きな特徴は「正真正銘の国内線機材で5時間以上のフライトをする」ということ。たとえば日本でもっとも長い国内線は、ANA(全日空)グループのピーチが運航する新千歳〜那覇線ですが、これでも新千歳発は3時間35分、那覇発は3時間25分に留まります。これより遥かに長い時間を国内線仕様の単通路旅客機でフライトするという、国内ではできないレアな体験ができます。

 機内サービスは、ソフトドリンクとお菓子の無料提供があり、アルコール類などは有料となります。ホノルル線だからか、客室乗務員は、花の髪飾りをつけて接客をしている人もいます。機内食などの提供は基本的にありません。また、その飛行時間からか、ドリンクサービスは離陸1時間後からおおむね1時間おきに複数回、実施されているようでした。

 この日のフライトは5時間16分。ホノルルは、ロサンゼルスよりも3時間遅れているので、14時過ぎに出発したにもかかわらず、到着は17時すぎ。体感的には完全に夜なのですが、外に出るとまだ日が高い状態というのも、日本の国内線ではできない体験でした。