「東名で最大50km」など、渋滞はその長さが注目されがちですが、「通過時間」に着目するとどうでしょう。通常と比較して通過に多くの時間がかかるものほど、厳しいノロノロ渋滞といえます。そのワーストが関西「名神」の渋滞です。

動かない! 名神の渋滞

 2022年のお盆も、全国の高速道路で激しい渋滞が予測されています。長いものでは東名高速で最大50km、東北道や中央道で最大45kmなどとされていますが、渋滞の「長さ」ではなく、「通過時間」に着目すると、別の傾向が見えてきます。

 NEXCO各社が発表している30km以上の渋滞のなかで、最も通過に時間がかかるとされているのが、8月13日(土)の名神高速下り線、京都南ICに近い深草バス停を先頭とする渋滞です。

 この日は17時頃をピークに最大30kmとされ、末尾は名神の竜王IC付近、新名神の信楽IC付近まで2方面に伸長。通過には最大2時間30分、通常より「2時間5分増し」とされています。

 ちなみに、上記の東名高速で予測されている最大50kmの渋滞でも、通過時間は最大「1時間30分増し」です。名神では上り線も8月11日(木)、13日(土)にそれぞれ大津ICを先頭に最大30km、通過時間にして最大「1時間35分増し」の渋滞が発生すると予測されており、名神で発生するものがいかに“ノロノロ渋滞”であるかが伺えるのです。

渋滞する要素てんこ盛り?

 NEXCO西日本によると、この名神の渋滞のネックは、上下線とも大津IC・SA付近にあるといいます。それだけでなく、大津から京都南にかけての山越え区間で、次のように渋滞する要素が集中して存在することが、著しい速度低下を招く要因だとそう。

●下り線の渋滞要因
・京都南IC〜京都東IC:深草バス停手前のサグ(下り坂から上り坂に変わる箇所、速度低下)
・京都東IC〜大津IC:トンネル2か所(速度低下)
・大津IC・大津SAの流入(車線変更など)
・瀬田西IC〜大津IC:上り坂(速度低下)

●上り線の渋滞要因
・大津ICと大津SAの流入車(車線変更など)
・大津IC〜京都東IC:トンネル2か所(速度低下)

 上り線については、京都南IC以西も交通量の特に多い区間で、ICやJCTの流入、トンネルといった混雑要因が複数あるということです。

 ただ、上り線の渋滞は一部緩和されてもいます。以前は大津よりも東、草津JCTの新名神への流入が先頭になっていましたが、この流入部が拡幅され解消。再び大津IC付近が先頭になったそうです。

 名神の南側に並行する京滋バイパスを使えば、これら大津や京都周辺の渋滞区間を避けられるものの、京滋バイパスも宇治トンネル付近を中心にやはり渋滞が予測されています。とはいえ、京都や大津の市街地を避けられるとあってか、名神よりは短い傾向です。

 この名神大津・京都周辺の渋滞回避で効果的なのは、渋滞する時間を避けることだそう。8月13日(土)の名神下り線であれば、竜王ICを14時以前または23時以降に通過する場合、所要20分で渋滞区間を通過できるそうです。