曳船に引かれて約9時間航海しました。

100年以上前に竣工した激レア戦艦

 アメリカ合衆国国定歴史建造物(NHL)の指定も受ける記念艦「テキサス」が2022年9月1日、大規模修復のために約40年ぶりにドック入りしました。

「テキサス」は、いまから100年以上前の1912(明治45)年5月18日に進水、それから2年後の1914(大正3)年3月12日に就役した戦艦です。ニューヨーク級戦艦の2番艦として第1次と第2次の両世界大戦を戦い抜き、1948(昭和23)年4月30日に退役すると、アメリカ初の常設記念艦として、艦名の由来となったテキサス州内のサンジャシント州立公園で係留保存されてきました。

 1980年代後半には最初の大規模修繕工事を受けるため、展示公開を中止。トリニティ湾の対岸ガルベストンにあるトッド造船所まで曳航移動し、ドック入りしています。このときは1990(平成2)年7月、元の係留地に戻り、9月8日から一般公開を再開しています。

 しかし2010(平成22)年以降、喫水線下の浸水が複数見つかり船体が想像以上にダメージを受けていることが判明したことから、再びドック入りさせ大規模修繕することが決定。こうして、このたび再度トリニティ湾を縦断し、30年前と同じく同じくトッド造船所で、ドック入りすることとなったのです。

 説明によると作業期間は約2年間を予定しているとのことで、作業後はテキサス州内の新たな場所で展示を再開するとしています。

 2022年9月現在、アメリカ本土で記念艦として保存展示されている戦艦は、「テキサス」以外に「マサチューセッツ」「アラバマ」「ノースカロライナ」「ニュージャージー」「ミズーリ」「ウィスコンシン」「アイオワ」の7隻あります。

 ただ「テキサス」は唯一、第1次世界大戦勃発前に就役した艦であり、歴史的価値も高いことから、今回の大規模修繕に対してテキサス州は3500万ドル(約49億円)を拠出することを決めています。