やっぱり予約数にも如実に影響出ているようです。

予約は順調な伸び

 政府は2022年9月7日より、新型コロナウイルスに対する水際対策を大きく緩和。これまで1日あたり2万人だった入国者数上限を5万人へ引き上げるほか、3回目のワクチン接種者に対し、全入国者に求めてきた陰性証明書の提出を免除します。海外渡航へのハードルが、これまでより大きく下がるというわけです。

 これをうけ、航空便の状況はどのように変わったのでしょうか。緩和初日、JAL(日本航空)が報道陣にむけ、同社国際線の現況について説明しています。

「これまでは渡航先でPCR検査を実施する必要があり、もしここで陽性となってしまった場合、帰国が延期になってしまうほか、航空券の取り直しや各種手続きを要してしまうという懸念がありましたが、これが解消されました。現在はビジネスマンを中心に予約が急激に高まっている状況です」(JAL 増村 浩二レベニューマネジメント推進部長)

 2022年9月期のJAL国際線の運航率は約45%(8月発表時点)。おもにゼロコロナ政策下である中国線を中心に減便を実施する一方、入国体制の円滑化が進むアメリカ・ヨーロッパ線、観光需要の高いハワイ線は,ある程度まで運航率を改善させています。

 予約数については、「水際対策緩和発表前と比較すると、全路線で好調に推移している。とくにアメリカ・ハワイ・ヨーロッパ線が堅調に盛り上がっている」(JAL 増村氏)とのこと。緩和発表後の1週間あたりの予約増加数は、日本発便の場合、発表前とくらべて9月出発分が1.8倍、10月出発分が6.6倍まで増えているそうです。

 たとえばこの日午前に出発したニューヨーク行きJL6便では、座席数244席(ボーイング777-300ER運航)に対し搭乗者数は210人と、9割近い予約を獲得しています。同路線では、日本からの出張需要のほか、海外からの現地滞在者の一時帰国や外国人の出張需要の増加が見られるとのことです。

一方「完全復活」とはいえないポイントも

 一方で海外発の国際線についても、日本入国時に必要な手続きが削減されたことをきっかけに、予約数の伸びが見られます。JALによると緩和発表後の1週間あたりの予約増加数は、海外発便だと9月出発分が1.4倍、10月出発分が1.5倍まで増加しているといいます。これに加えていわゆる”乗り継ぎ需要”もあるため、アメリカ線などは好調な搭乗率をキープしているとのことです。

 しかし、日本発と比べると、海外発のJAL国際線の伸び率は控えめです。水際対策緩和にともなって、政府は訪日客に対し、添乗員の同行を伴わないパッケージツアーの受入を開始。しかし増村レベニューマネジメント推進部長は「インバウンドの方は個人旅行で入国してくる方も多い」としたうえ「この旅行要件の緩和と、ビザの要件の緩和が(海外発便の活況を取り戻す)ポイントとなるでしょう」と話します。

「今回の緩和で、海外に渡航されるのを本当に楽しみにされていた方もたくさんいらっしゃると思います。私達としては、現地で有意義な時間を過ごしていただくよう送り出していきたいと思います」(増村氏)