「ダブルJCT」で混雑分散が図られる、期待の短絡線です。

都市計画と環境アセス手続き進む

 名古屋高速16号一宮線を北へ延伸し、東海北陸自動車道「一宮木曽川IC」へ直結させる高規格道路「名岐道路(一宮〜一宮木曽川)」の整備計画が進行中です。

 現在、東海北陸道から名古屋市中心部へ向かう場合、いったん一宮JCTで名神に入り、次の一宮ICで下りて名古屋高速に乗る「ジグザグ」なルートでした。名神ではこの合流・分岐を中心とした速度低下や交通集中で慢性的な渋滞が発生し、「一宮JCT」付近は2019年の調査で全国ワースト6位、東海地方ではワースト1位の悪名高い渋滞地点となっています。

 さらに下道でも、一宮JCTを避けて一宮木曽川ICから一宮ICまで国道22号を通る交通が集中し、やはり主要渋滞箇所となっています。

 解決策として、東海北陸道〜名古屋市内の交通流を名神とは完全に分離するのが、この名古屋高速の延伸です。新設区間は約7kmで、途中に2つの出入口が新設予定です。

 さらに一宮ICも構造が変更され、北から下りてきたクルマが名神へ乗り継げるよう、ランプが新設されます。これにより、東海北陸道〜名神の接続点が、「一宮JCT」「一宮IC」の2か所に分散することとなります。

 下道の国道22号は、片側3車線+側道となっているのを、側道を廃止して片側3車線+高架2車線に変更する形となっています。

 工事スケジュールですが、現在は、都市計画決定(素案)と環境アセスメントの手続きが進行中。これが終わればいよいよ事業化待ち、という段階まで来ています。

 なお、名古屋高速16号一宮線の延伸という形ですが、延伸部が名古屋高速による有料道路となるのか、国の管理の無料道路になるのか、まだ決定していません。とはいえ、「東海地方最悪の渋滞ポイント」の解消への決定的な新ルートとして期待は大きくなっています。