首都圏の鉄道を支える重要拠点です。

都内の大通りを横断する単線線路

 鉄道といえば電車のイメージが強いですが、山間部へ行くとディーゼル気動車がエンジンで走っている路線もあります。電気を供給する架線や変電所など「電車のためのインフラ」にはコストがかかるため、閑散区間ではそのインフラを省くため電車でなく気動車を採用しているのです。

 いっぽう、人がたくさん住んで需要の多い大都会では、電車のほうが加速性能やエコさに優れているため、基本的に電車が走れるように架線が整備された「電化路線」となっています。

 しかし東京23区内において、いまだに「非電化」となっている鉄道路線があります。

 その路線は、江戸川区から江東区にまたがる「越中島貨物線」です。正式には総武線の支線「越中島支線」という扱いで、小岩駅から分岐し、しばらく総武線と並行した後、亀戸駅の先で南に進路を変え、東京メトロ東陽町駅南側の「越中島貨物駅」まで向かいます。

 ここを走る貨物列車は1日数往復ほどで、まさに「閑散路線」です。しかしこの路線には重要な役割があります。それは「新しいレールやバラスト(線路敷の砂利)を各線区へ供給する」という役割です。

 終点の越中島貨物駅には「東京レールセンター」があり、レールやバラストの保管基地があるのです。かつては途中に「小名木川駅」がありましたが、廃止されショッピングモールになっています。また、昔は越中島からさらに奥まで線路が伸び、晴海・豊洲方面へ貨物列車が走っていました。

 遭遇できたらラッキーというこの越中島貨物線に会いに、交通系Youtuberの「がみ」さんが現地を探訪。場所は永代通りと交差する「幹線3号踏切」です。片側3車線の道路を、1本だけの線路がのっそりと横断する風景です。

 1日目は3時間待てども出会えず、2日目にやっと貨物列車に遭遇。「カンカン…」という警報とともに遮断機が下りていき、JR東日本の「キヤE195系」がやってきました。レールの運搬を終えて帰ってくる、空っぽの長く平たい貨車がぞろぞろと連なって永代通りを横断していきます。

 長時間待ってようやく会えた「超レアな鉄道風景」に、がみさんは「おほぉー!」と興奮を隠せない様子。近くにある沿線の「南砂線路公園」を訪れた際「鉄道を間近に感じられるスポットって大好きなんですよ」と嬉しそうに話していました。