巡航ミサイルも発達していますしね。

空軍から105mm砲の射撃がなくなるかも

 アメリカ空軍の準機関紙「エアフォースタイムズ」は2023年11月8日、AC-130J「ゴーストライダー」対地攻撃機から105mmりゅう弾砲が姿を消すかもしれないと報じました。

 これは同紙がアメリカ空軍特殊作戦コマンド(AFSOC)を取材した際、明らかになったことであり、早ければ2026年にも当該機から撤去する予定だとしています。

 105mm砲の撤去はアフガニスタン戦争が終わり、アメリカの軍事戦略が対中国メインにシフトする中で、重武装のガンシップの運用を再検討する過程で挙がった課題だそう。中国を相手にした場合、アフガニスタンを始めとした発展途上国の軍隊や軍事組織と比べて戦い方が高度化することから、特殊作戦部隊をどのように支援するか、大きく見直す必要があるとしています。
 
 空軍特殊作戦コマンドでは、スタンドオフ攻撃用の小型巡航ミサイルを、AC-130J「ゴーストライダー」に搭載できないか検討しているとのこと。ほかにも地上目標の追跡能力を向上させる目的で、高度なアクティブフェイズドアレイ(AESA)レーダーを搭載したり、統合軍の指揮統制ネットワークとの連携を強化するため通信および情報ネットワーク装備のアップグレードも行ったりといったことも計画しているそうです。

初搭載から50年 ただ撤去するにも費用が…

 アメリカ空軍としては105mm砲の撤去を決めたわけではないとしていますが、AFSOCは2025年まで研究分析を実施したのち決定を下すとのこと。ただ、「エアフォースタイムズ」によると、匿名を条件に語ってくれたAC-130Jの運用関係者のハナシではAFSOC内ではAC-130Jから105mm砲を撤去することがほぼ決まっているといいます。

 とはいえ、情報筋のハナシとして105mm砲が設置されていた部分のスペースはとても巨大なため、仮に撤去した場合、機体の重量バランスに大きな影響をもたらすほか、その砲身を機外へ突き出していた横穴もふさぐ必要があり、そういった改修費用は1機あたり数百万ドルにもなるだろうとしています。また、状況によっては胴体を切断し、再設計する必要に迫られるかもしれないとも明記していました。

 なお、「エアフォースタイムズ」では、空軍高官のハナシとして「105mm砲がなくても近接航空支援は可能である」「近接航空支援は、空軍が創設されて以来、一貫して行ってきた任務のひとつであり、それは今後もなくならないであろう。機能を削減するのではなく拡大するのだ」というコメントも掲載していました。

 AC-130対地攻撃機に105mm砲が搭載されたのは、1973(昭和48)年のこと。AC-130E「ペイブ スペクター」が初めてでした。その後出た改良型のAC-130HやAC-130Wなどにも一貫して装備されてきましたが、初搭載から50年を経てAC-130シリーズは曲がり角に来ている模様です。