「昔のまま残っていた」駅前風景でした。

東武の「連続通過区間」に準急が停車

 東京都板橋区にある、東武東上線の上板橋駅周辺で、大規模な再開発事業が始まっています。

 下町風情が残り家屋と狭隘路地が密集する駅前地区。老朽家屋を個別に元通り建て替えるかわりに、街全体で方向性を決め、多くは高層マンションなどに集約して高度な土地利用を図るのが再開発事業です。「上板橋駅南口駅前地区第一種市街地再開発事業」は2008年に都市計画決定し、現在いよいよ具体的に動き出しています。

 とくに上板橋駅南側口は、約250m南に大動脈の川越街道が通っているいっぽうで、そこからのアクセス道路はほぼ無いに等しい状況でした。

 再開発事業では、住居を高層建物に集約して余った土地を、川越街道〜上板橋駅の”駅前通り”の用地に割り当てます。駅前ロータリーや地下駐輪場など「駅前としての最低限の施設」がようやく南口に生まれます。

 さて、再開発ビルは、駅前通りを挟む形で、東街区に地上27階(高さ130m)、その南隣の中街区に地上19階(高さ70m)、西に高さ140mの3つの中高層マンションが建設されます。

 東街区のマンションは、上板橋駅の橋上駅舎と2階で直結。あわせて低層階に商業施設が入る予定です。

 この地区のうち、東街区・中街区・南街区が2021年に事業化(再開発組合の設立認可)。今年に入って権利変換計画認可も完了し、現地に変化が始まる段階になっています。11月17日には、再開発のために「上板橋一丁目13番」の範囲が駅直結ビルを飲み込む形に変更されたことが、板橋区から発表されました。

 いっぽうの西街区も遅れて2021年に「再開発準備組合の設立」に漕ぎつけ、事業化をめざしていきます。

 東武東上線の都内区間では、準急も長らく池袋〜成増間ノンストップで、北池袋・下板橋・大山・中板橋・ときわ台・上板橋・東武練馬・下赤塚の連続8駅は基本的に普通しか停まりませんでした。しかし2023年3月のダイヤ改正で、準急が上板橋に停車。「下町にあるひとつの小さな駅」が大きく変化を遂げていく足がかりとなっています。