自衛隊の90式戦車とも弾薬の互換性が生まれます。

主砲以外にも手が加えられ、顔つきも変更

 イギリスの兵器関連企業RBSL(ラインメタル・BAEシステムズ・ランド)は2024年1月23日、イギリス陸軍向けに開発を進めている新型戦車「チャレンジャー3」の新たな画像を公開するとともに、公式WEBサイトなどで進捗状況について説明を行いました。

 RBSLによると、これから数週間以内に「チャレンジャー3」の試作1号車が試験を開始するそうです。

「チャレンジャー3」は、既存の「チャレンジャー2」をベースに大幅なアップグレード化を施すことで調達される主力戦車で、すでに2021年5月にはRBSLとイギリス陸軍とのあいだで148両の「チャレンジャー2」を「チャレンジャー3」へ改修する契約が締結されています。

 最大の特徴は、約60年にわたってイギリス陸軍が使い続けてきた国産の55口径120mmライフル砲を、ドイツのラインメタル社が開発製造する55口径120mm滑腔砲へと換装する点です。
 
 これにより、NATO(北大西洋条約機構)内で採用国の多いドイツ製「レオパルト2」戦車やアメリカのM1A2「エイブラムス」戦車などと砲弾の共用化が図れるようになるほか、貫徹力の高い新型砲弾の運用も可能になります。

 また、防御力についてもイギリスが独自開発した新型のモジュラー装甲を採用することで強化されるほか、射撃装置や通信システムなどは、完全デジタル化が図られるとのこと。さらに「トロフィー」アクティブ防護システムを搭載することで、対戦車ロケットやミサイルなどに対する防護性も向上し、これによりイギリス陸軍の戦闘能力は劇的に変化するとしています。

 従来、プロトタイプは披露・展示されていますが、このたび新たに公開された画像は、砲身基部の防盾や車体形状などに差異が見られます。砲塔上部に設置された砲手用サイトの形状も異なっているほか、車体最前部にカメラも新設されているのも確認できます。

 なお、イギリス国防省が立てたスケジュールでは、2027年までに初度作戦能力を取得し、2030年までに完全作戦能力を獲得する計画です。また、イギリス陸軍はこのアップグレード化によって2040年まで「チャレンジャー」シリーズを運用する予定であることを明らかにしています。