ANAのコーポレートカラーは青ですが、ロゴや飛行機には2色の青が見られ、メインの濃い青に寄り添う薄い青は「モヒカンブルー」と呼ばれます。なにゆえそのような名前で呼ばれているのでしょうか。

かつての機体デザインに由来?

 ANA(全日空)の機体は、濃い青と薄い青の2色のカラーリングが胴体から尾翼にかけて引かれていますが、後者の薄い青は「モヒカンブルー」という名で知られています。JIS規格における「物体色の色名」にその名前はないほか、一般的に髪型の「モヒカン」といって、青系を連想する人はあまりいないでしょう。なぜ「モヒカンブルー」と呼ばれているのでしょうか。

 ANAは以前、取材に対し次のように回答しています。

「現在コーポレートカラーの基調としている濃い青色が登場する以前に、機体のラインカラーとして使用していた色で、そのラインの引き方にちなんだ名称です。当時の当社機は、機首から尾翼にかけて薄い青色のラインが引いてあり、これがモヒカン刈りのように見えることから『モヒカン塗装』『モヒカンジェット』などと呼ばれていました」

 この「モヒカン塗装」のANA機は1969年登場のボーイング737-200に最初に導入され、ボーイング727やロッキードL-1011「トライスター」、そして「ジャンボジェット」でおなじみボーイング747にもこの塗装が施されました。

 現行の機体デザイン(ロゴマークなどは異なる)は、1983年6月のボーイング767就航を契機にブランドイメージを刷新すべく、1982年に初号機が登場。しかし、2009年に「モヒカン塗装」の復刻デザインを施した767を就航させ、2014年までの5年間運航しています。

 なお、現行デザインでは「モヒカンブルー」を生かしつつも、嵐を鎮める「安全の神」として崇められていたギリシャ神話の海神トリトンにちなみ、「安全運航」をかけて「トリトンブルー」と名付けたコバルトブルー系統の色をメインカラーとする2色構成としています。

 この2色によるデザインは、「全日空の将来的な発展を示唆すること」「高速の飛行にマッチし、しかも威厳があり、バランスがよいこと」「遠距離からでも、またどのアングルからでも同一の視認性イメージを保てること」といったコンセプトがあるそうです。