北陸新幹線の延伸工事が進む福井県内で、新幹線と道路が一緒になった橋が建設されています。日本でも数少ない鉄道と道路の「併用橋」、しかも新幹線との併用橋は初めてです。

いくつもある「併用」のメリット

 新幹線と道路が一緒になった、珍しい構造の橋が福井県で建設中です。

 それは福井駅の北東およそ5km、福井市内の九頭竜川へ新たに架けられる「新九頭竜橋(仮称。以下同)」。中央に北陸新幹線が、その左右に少しあいだを空けて県道福井森田丸岡線が通ります。長さは415m。歩道も設けられます。

 鉄道と道路の「併用橋」は、道路の下を鉄道が走る構造の瀬戸大橋や関空連絡橋、道路と鉄道が並行する長野電鉄の村山橋(長野市と須坂市のあいだを流れる千曲川に架かる)などがありますが、国内では数少ないもので、しかも新幹線との併用橋は、初めてです。

 どうして併用橋になったのでしょうか。道路の建設主体である福井県の福井土木事務所によると、1995(平成7)年3月に道路建設の都市計画が決定した際は、新幹線と道路で別々に橋を建設する予定だったといいます。

 しかし、北陸新幹線の整備計画が進むにつれ、道路橋の建設地近くに新幹線の橋も架かることが明らかとなり、福井県は2006(平成18)年4月に都市計画を変更。新幹線と一体的に整備することとなりました。コスト縮減、工期短縮のほか、橋脚を共用することになる、すなわち橋脚の本数が減るため、河川への影響も抑えられるそうです。

新幹線の風圧は大丈夫? 開通時期は

 新幹線と道路が一体化した新九頭竜橋。新幹線が通過したときの風圧が、クルマや歩行者に影響を与えることはないのでしょうか。

 福井土木事務所によると、新九頭竜橋はほとんどの列車が停車すると想定されている福井駅から約5kmと近いため、列車は減速していること、新幹線が通る部分には防音壁を設ける予定であること、そして道路よりも少し高い場所を新幹線が通ることから、列車通過時における風圧の影響は少ないと考えているそうです。

 2017年1月現在、河川部の橋脚はほぼ完成し、道路の橋げたなどの建設が進められています。開通時期は、北陸新幹線が金沢駅から福井県の敦賀駅まで延伸される2022年度末の予定。道路については未定ですが、福井土木事務所によると新幹線を優先しつつ、できるだけ早い開通を目指しているそうです。

【地図】新九頭竜橋の位置