阪急の駅ホームの直上にあるという交通至便の高速バス乗り場「高速長岡京」。2013年の誕生から発着便数を増やしてきましたが、最近は減少傾向にあるといいます。その理由と今後の対策とは。

交通の機能を集約したけれど…

 高速バス乗り場「高速長岡京」は、京都府長岡京市の阪急京都線と京都縦貫道が交差する地点に位置し、西山天王山駅の直上にある長岡京ICの誘導路上に設けられています。

 東京駅や大阪駅といった大ターミナル以外の高速バス乗り場は、高速道路上やICなどに設けられていることが多く、鉄道の駅からのアクセスに難があるところも少なくありません。対してここは、バス乗り場から直下に位置する駅ホームが見えるほどで、駅前のエレベーターで容易にアクセスすることができます。

 京都縦貫道(大山崎JCT〜沓掛IC間)は2013年4月に開通し、西山天王山駅と高速バス乗り場は同年12月に開業。駅前には路線バスのロータリーや、自家用車との乗り換えのためのパークアンドライド用駐車場も備わっています。しかし最近、「高速長岡京」に発着する高速バスの便数が減っているといいます。「高速長岡京バスストップ機能向上検討会議」を開いている、長岡京市に話を聞きました。

――高速バスの便数はどのように推移しているのでしょうか?

 2013年に1日18便からスタートし、2015年4月に86便でピークを迎えました。しかしその後減少に転じ、2017年7月現在で69便となっています。現在は関東、北信越、東海、京丹後、中国方面の便が発着していますが、特に中国方面へのバスがピーク時の17便から11便に減っています。

――そもそもこの高速バス乗り場はどのような位置づけでつくられたのでしょうか?

 高速道路のICと西山天王山駅が直結している利点を生かし、「交通結節点」としての機能を持たせるためです。もともとは駅ももっと南に設けられる予定でしたが、京都縦貫道のICができることから、さまざまな交通の機能を集約させるために現在の位置に決まりました。

「1区間だけ入ってUターン」がネック

――なぜ便数が減ったのでしょうか?

 京都〜大阪間では多くのバスが名神高速を走りますが、高速長岡京バス停に立ち寄る場合、大山崎JCTから京都縦貫道を長岡京ICまで1区間だけ走り、いったん降りてUターンし、名神高速に戻る形になります。そのぶんは時間もロスし、ICをいったん降りるため通行料も余分にかかるので、事業者にとって負担になるのかもしれません。

 また、2016年12月に京都駅八条口のバスターミナルが改修されたことも一因かもしれません。夜行バスは出発時間が重なることが多いので、「その時間に京都駅に乗り入れられなければ長岡京に発着する」として運行計画を立てていた事業者もあったと思いますが、改修によって京都駅に乗り入れやすくなり、長岡京発着を改めた便もあるでしょう。

――どのような対策を考えていますか?

 駅直結という最大のメリットを活かしたPRが必要と考えています。駅に発着する路線バスは京阪電車の沿線にも通じていますので、そちらからも乗客を取り込んでいけるのではないかと思います。待合室がなく、周辺に商店や自販機も少ないという乗り場環境への不満も利用者アンケートでは寄せられているので、できるところから改めていきたいです。

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「高速長岡京」に立ち寄ることで余分にかかる高速道路料金を市が補てんできないか、と長岡京市に尋ねたところ、「利用者のほとんどは市に滞在せず京都や大阪に向かうので、難しい」とのこと。高速道路をいったん降りても、短時間であれば料金がかからないようにするという国の制度見直しに期待しているといいます。

 バス事業者はどう考えているのでしょうか。東京〜大阪便や名古屋〜大阪便、京都〜広島便などが高速長岡京に発着するウィラーによると、「駅直結の利便性は大きいと考えています。京都駅と高速長岡京の双方に発着する便では京都駅のほうが需要が大きくなりますが、京都駅に発着しない便では、高速長岡京の利用者は順調に推移しており、リピーターの方もいらっしゃいます」と話します。

 ただウィラーは「地元でどれだけ周知されているか、状況を見ている」ともいい、「集客についてこちらでも何か協力できることがあるかもしれない」としています。長岡京市やウィラーが言うとおり、乗り場の存在と、その利便性の周知が集客のカギになるのかもしれません。

【地図】「高速長岡京」の位置