神戸〜大分、大阪〜別府、大阪〜志布志の3航路を展開するフェリーさんふらわあの「弾丸フェリー」と呼ばれるプランの利用が増えています。往復で船中泊となり、0泊3日で1万円からというものですが、人気の背景には何があるのでしょうか?

往復料金は半額以下!

 神戸〜大分、大阪〜別府、大阪〜志布志(鹿児島県)の3航路を運営するフェリーさんふらわあで、「弾丸フェリー」と呼ばれるプランの人気が高まっています。

「弾丸フェリー」は、往復で船中泊、現地宿泊なしの0泊3日というプラン。値段は、最も安いベッドなしの相部屋「ツーリスト」を利用すると往復1万円(子ども5000円)で、3つの航路において同価格で設定されています。旅行先では8〜12時間滞在することができます。

 神戸〜大分航路における「ツーリスト」の通常運賃は片道1万1200円(2017年7〜9月乗船分の普通運賃)ですので、半額以下で往復が可能。大人ひとりとバイク1台分で往復1万5060円からの「バイク弾丸フェリー」、同じく大人ひとりとクルマ1台分で3万3000円からの「マイカー弾丸フェリー」もあります。

 2011(平成23)年からスタートし、6年目にあたる2016年は3航路合計で4万8900人が利用。2015年は前年比約119パーセント、2016年は約116パーセントと増加しているそうです。人気の背景をフェリーさんふらわあに聞きました。

――当初どのような狙いで「弾丸フェリー」を始めたのでしょうか?

 フェリーの認知度向上の一環として、“おためしプラン”のような位置づけでスタートしました。だんだんリピーターの方が増え、またテレビCMを放映していることもあり、いまや各種イベントでも「フェリーさんふらわあ」という名前より「弾丸フェリーや!」と言われることのほうが多いですね。

――現地0泊のプランですが、何が受けているのでしょうか?

 安く気軽に九州へ、あるいは関西へ旅行されたい方が多く利用されます。「弾丸フェリー」を2、3回利用した結果、「こんどはより船旅を楽しみたい」と思われて、個室が使える「弾丸クルーズ」というプランを選択される方も増えています。

関西発、九州発で異なる客層 「震災復興」「USJ」も後押し

――どのような人が利用しているのでしょうか?

 観光でのご利用が大半です。関西発はバイクを利用して日帰りの旅を楽しまれたい方や、徒歩で温泉めぐりをされたい方などが多いと思います。一方、九州発は学生のお客様が多いでしょう。日帰りでユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に行かれたり、あるいは就職活動に利用されたりしています。

――特に人気の航路はありますか?

 数のうえで多いのは大阪〜別府航路です。2016年は熊本地震の影響で若干落ち込んだものの、最近はバイクで別府や大分から阿蘇・熊本方面へ旅行する方が特に増えています。一方、伸び率が大きいのは大阪〜志布志航路で、2017年7月現在で対前年120〜130パーセントとなっています。2017年1月から大阪港の発着場所が大阪南港コスモフェリーターミナルに変更されてニュートラムの駅の徒歩圏となり、鉄道でアクセスしやすくなったことが後押ししています。

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 この好調の背景には何があるのでしょうか。大分県観光・地域振興課や別府市観光協会から、対九州という点では、宿泊施設の不足といったこともなく、特筆すべきことは聞けませんでしたが、対阪神について別府市観光協会は「USJの成長が背景にあるのではないか」といいます。

 USJは開業10周年となる2011年度から年間入場者数を100万人以上伸ばし、2013年度は開業初年度以来、1000万人を突破。2016年度には1460万人で過去最高を更新しています。フェリーさんふらわあによると、「確かにUSJが利用を後押ししている側面はあります。平日にはシニアの方が多いものの、休日や休前日などに若い方が増えるのは、別府、大分、志布志発の3航路とも同様」だといいます。

 ちなみに、フェリーさんふらわあには、「弾丸フェリー」よりも往復料金が安い「舟遊(しゅうゆう)プラン」と呼ばれるプランも存在します。南回り航路(大阪〜志布志航路)、瀬戸内海航路(神戸〜大分航路または大阪〜別府航路)を30日の適用期間内にそれぞれ片道ずつ利用するもの。往復運賃は、バイクやクルマを利用する場合は「弾丸フェリー」よりも3500円程度高くなりますが、旅客のみの場合は「大分県と鹿児島県のあいだの交通費がかかることから」(フェリーさんふらわあ)、最安プランで8280円(子ども4140円)という価格設定になっています。こちらも、2017年7月現在で前年比180パーセントと利用が大幅に伸びているそうです。

【画像】「弾丸フェリー」より安いプランも!?