東名高速と横浜市街地をつなぐ首都高の新線「横浜北西線」。横浜が抱える課題を解決する路線といいますが、どのように横浜の道路は変わるのでしょうか。交通量が非常に多い保土ヶ谷バイパスにも、変化があるかもしれません。

横浜の中心部と東名を直結

 横浜市内で首都高の新線「横浜北西線」が、2020年3月に開通します。佳境を迎えているその工事現場が2019年10月9日(水)、報道陣へ公開されました。

 横浜北西線は、東名高速に接続する横浜青葉JCTと、第三京浜および首都高K7横浜北線に接続する横浜港北JCTを結ぶ約7.1kmの路線です。2017年3月に開通した横浜北線とつながることで、東名高速と横浜の中心市街地・横浜港方面を直結する新ルートが形成されます。

 横浜北西線は当初、2021年度開通の予定で事業が進められていましたが、開通が約2年も前倒しになった形です。首都高速道路と共同で事業を進めてきた横浜市道路局によると、計画段階から市民が参加する形で事業を進めてきたこともあり、用地買収も工事も順調に進んだそうです。

 2017年3月の横浜北線開通時には橋脚しか立っていなかった横浜青葉IC周辺には、この2年半ほどのあいだに、東名の本線をいくつものランプウェーがまたぐJCTが形成されました。この横浜青葉JCTは、東名〜横浜北西線間の全方向で行き来が可能なほか、既存の横浜青葉ICを通じて横浜北西線〜一般道間の出入りもできるようになっています。

 そして、横浜北西線の本線7.1kmのうち4.1kmを占めるトンネルは、すでに本体工事が完了。現在は路面の標示や非常用設備などの工事が進行中です。

 トンネル内には、火災などの非常時に備え、消火器や消火栓が約50mおきに、避難用通路への非常口が50mから250mおきに設けられます。この非常口は、ボタンを押すとカバーが開き、そのなかにあるすべり台で道路下の避難用通路へ逃げるという方式。避難用通路は道路上よりも気圧が高く、煙が入ってこない安全な空間だそうです。ここから地上へ出ることもできます。

横浜北西線の開通で、クルマの流れはどう変わる? 「一刻も早く開通してほしい」

 横浜北西線が開通すると、クルマの流れはどう変わるのでしょうか。

「東名と横浜市街地との連絡を、実質的に1本で担っている保土ヶ谷バイパスから交通が転換されます。保土ヶ谷バイパスは1日最大16万台が利用するという、かなりの交通量がある道路です。この状況を改善できる横浜北西線は、沿線の皆様はもちろん、保土ヶ谷バイパス沿線にお住まいの方、また経済界など多方面から『一刻も早く開通してほしい』とのお声をいただいています」(横浜市道路局)

 保土ヶ谷バイパスは、東名の横浜町田ICと横浜新道や横浜横須賀道路、首都高K3狩場線を連絡する道路です。その交通量は日本一ともいわれ、慢性的な渋滞が発生しています。東名から横浜港までの所要時間は現状、保土ヶ谷バイパス経由で40分から60分ほどかかっているところ、横浜北西線の開通により約20分にまで短縮されるそうです。

 ただ、国道16号のバイパスである保土ヶ谷バイパスは無料で通行できますが、首都高の路線となる横浜北西線は有料。また東名と横浜北西線を連続利用した場合、首都高の上限料金を普通車1320円から、最大1800円まで引き上げるという料金調整を行う予定です。

 それを考慮しても横浜市道路局は、横浜北西線の開通によって「定時性が確保されるメリットは大きい」と考え、1日4万台の交通量を見込んでいるそうです。また首都高速道路では、横浜北西線の開通によって、湾岸線などの交通量も増えると予想しています。