「鉄道技術展」では三菱プレシジョンが出展。自動車教習所から航空自衛隊の戦闘機まで、おもに訓練用のシミュレーターを製造しています。リアルなCGを駆使し、想定される様々なシチュエーションが搭載されています。

自由にシナリオを作成できるツールも提供

 博物館などにある、鉄道車両や航空機などのシミュレーター装置を触ったことのある人は多いかもしれません。またクルマの免許を取得する際、自動車教習所で運転シミュレーターを用いた教習を受けたことのある人も少なくないでしょう。

 2019年11月27日(水)から3日間、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された「鉄道技術展」では、このような乗りもののシミュレーターの製造を手掛ける三菱プレシジョンがブースを出展していました。シミュレーターは、クルマから鉄道車両、航空機、航空自衛隊のF-15J戦闘機まで多岐にわたります。おもに訓練用に使われるため、動物の飛び出しや火災、悪天候など様々なシチュエーションを想定したシナリオを搭載しています。

 技術の進歩により、CGは年々リアルに。そのおかげで、実際の場面を精巧に再現できるようになりました。三菱プレシジョンは、たとえば色の表示が繊細になったために、逆光時の景色がリアルに再現できるようになったといいます。ほかにも鉄道車両の運転シミュレーターでは、路線や風景といったデータベースを組み合わせ、自由にシナリオを作成できるツールも提供しています。

シミュレーターも運転者を見ている?

 乗りもののシミュレーターというと、フロントガラスの向こうの景色が動くだけだと思われがちです。しかし三菱プレシジョンは、たとえばブレーキをかけた際の車体の揺れなど、体感のリアルさも追及しています。これにより、乗り心地を意識した運転操作などを、身をもって習得することが可能です。

 ブースの一角にあったシミュレーターには、運転席の上にカメラが設置されていました。カメラは、運転者の視線を感知するといいます。

 鉄道車両の運転訓練時は、指導員と実習生が1組になります。指導員は、実習生の所作や指差喚呼など見極める点が多く、規定通りにできているかをすべて確認するのは大変です。そこでシミュレーターが、実習生の目の動きを感知することで、たとえば決められた地点で信号機の目視が正しく行われていたかなどをチェックします。指導員の負担軽減に寄与するとともに、チェックの記録をもとに実習生を評価できます。また、振り返り支援システムにより、教習結果を映像で客観的に確認できるそうです。