本州と九州を隔てる関門海峡には、鉄道トンネルと自動車トンネルのほか、歩行者用の人道トンネルが存在し、「国道2号」に指定されています。人道トンネルへはエレベーターを使って入りますが、このエレベーターも国道の一部です。

関門海峡「人道トンネル」も「国道2号」のワケ

 本州の山口県下関市と、九州の福岡県北九州市を隔てる関門海峡の下には、鉄道用トンネル3本(在来線用2本および新幹線用1本)のほか、自動車専用の「国道トンネル」、そしてエレベーターで地下まで降りて通行する「人道トンネル」が存在します。人道トンネルは歩行者(無料)のほか、20円の通行料が必要ですが、自転車や原付も手押しで通行可能です。

 国道トンネル、人道トンネルとも国道2号に指定されており、人道トンネル内の壁にも国道番号の標識パネルが掲げられています。

 これらトンネルを管理するNEXCO西日本 九州支社によると、人道トンネルは国道2号の歩道という扱いとのこと。そもそも「人道トンネル」「国道トンネル」とそれぞれ通称はあるものの、実際には1本のトンネル。そのなかで車道空間(国道トンネル)の真下に歩道空間(人道トンネル)があるという2層構造になっているのです。人道トンネルは国道トンネルの避難用通路も兼ねています。

関門海峡人道トンネル エレベーターも「国道」です

 さらに、NEXCO西日本 九州支社によると、地上と人道トンネルをつなぐエレベーターも国道の一部(付属設備)だといいます。

 道路法において「道路」とは、トンネルや橋、渡船施設、道路用エレベーターなど、道路と一体となってその効用をまっとうする施設または工作物、道路の付属物も含むものとする、とされています。このため、法律的には人道トンネルに付属するエレベーターも国道に含まれる、というわけです。

 人道トンネルで最も深い山口・福岡県境付近は、海面下58mに位置しています。世界的にも珍しいという構造の海底人道トンネル、下関市の観光政策課によると、近年は海外からの観光客も増えているといいます。

 ちなみに、NEXCO西日本 九州支社によると、人道トンネル内の国道標識は2012(平成24)年に新設したものとのこと。「道路標識として設置したものではありますが、観光資源になる期待も込めて」いるそうです。