小田急グループが「御殿場プレミアム・アウトレット」内へ、新たに「HOTEL CLAD」と温浴施設「木の花の湯」をオープン。ともに立地を生かした「富士山ビュー」が大きな特徴ですが、アウトレット内の施設らしい個性が見られます。

「御殿場プレミアム・アウトレット」に新しい楽しみかたを

 小田急グループが手がけるホテル「HOTEL CLAD(ホテル クラッド)」と温浴施設「木の花の湯(このはなのゆ)」が2019年12月15日(日)、静岡県御殿場市の「御殿場プレミアム・アウトレット」内に誕生します。

「御殿場プレミアム・アウトレット」の第4期増設工事が、買い物だけではない新しいアウトレットの楽しみかたを提案しようと2020年春の完成を目指し進められているなか、先駆けて開業するものです。

 オープン前の12月9日(月)に両施設を取材したところ、印象的だったのは「日本」です。内装デザインは、ホテルが和紙を案内板に用いるといったモダンな「和」、温浴施設が古民家風の梁(はり)などクラシックな「和」の傾向で、部屋からも温泉からも「日本」を象徴するひとつである富士山の眺め。両施設とも、その立地ならではの「富士山の眺望」を最大限に生かした設計にしたそうです。

 ホテルでは、ロビーへ入ると正面の大きな窓に富士山が絵画のように浮かび上がり、温浴施設では、高台から富士山とその麓の御殿場市街を見下ろす開放的な眺望が待っていました。

「HOTEL CLAD」と「木の花の湯」は一体的に運営されており、ホテル宿泊客は「木の花の湯」の大浴場とレストランも使用できます。

客室名が「富士ビュー」な「HOTEL CLAD」

「HOTEL CLAD」の「CLAD」は「まとった」という意味で、居心地のよさに包まれるくつろぎ空間を目指したとのこと。このホテル・温浴施設へは、「御殿場プレミアム・アウトレット」のバスロータリーから無料の循環バスが走ります。

 ホテル客室の特徴は、まず「富士山ビュー」。87室ともっとも多い「富士ビューツインルーム」は、約2m四方の大きな窓を設置。時間とともに変化していく富士山の景観を楽しめるそうです。1室の宿泊料金は朝食付き9200円から、夕朝食付き1万4200円からと、リーズナブルな価格に抑えたとのこと。

 このほかダブルベッドの「富士ビューダブルルーム」や、広い部屋に畳のスペースも設けられた「富士ビューデラックスツインルーム」、富士山ではなく森の緑を眺める森林側には「スーペリアルーム」「アクセシブルルーム」なども用意されています。

アウトレットのホテルらしい「journal standard」コラボ客室

 またこの「HOTEL CLAD」の特徴として、「御殿場プレミアム・アウトレット」に「journal standard」として出店しているBAYCREW'S GROUPとコラボしたコンセプトルームの存在も挙げられます。

「ニューヨーク・ブルックリン地区の古いロフトをリノベーション」したような空間という「ブルックリンルーム with journal standard Furniture」、大きな鏡とスタジオのような備えがある「ファッションルーム with journal standard Furniture」、無垢材やレザー素材などの家具が置かれたクラシカルな風合いの「CLASSIC USA ROOM with ACME Furniture」の3室で、アウトレットで購入したものをこれらの“映える”部屋で着てもらい、写真を撮って発信してもらう狙いがあるそうです。

 料金は広い「ブルックリンルーム」が1室朝食付き1万5700円から、夕朝食付き2万700円からで、ほかの2室は「富士ビューツインルーム」と同じ朝食付き9200円から、夕朝食付き1万4200円からになっています。

「HOTEL CLAD」は全182室で、2019年度は70%の客室稼働を予定。現在の予約状況は、およそ4割がインバウンドだそうです。

温浴施設「木の花の湯」には「泊まれるのでは?」という個室

 温浴施設「木の花の湯(このはなのゆ)」の名称は、富士山と富士浅間大社に祀られている女神「木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」が由来です。大浴場には「展望風呂」と「立湯」からなる露天風呂、「炭酸風呂」「座湯」もある内湯、ロウリュウも行われるサウナといった設備があります。

 こちらの特徴でまず挙げられるのも、やはり「富士山ビュー」。露天風呂に座って、または立ってつかりながら、ガラス越しでなど、さまざまな形で湯船から「本物の富士山」を楽しむことが可能です。また露天風呂を取材中、しばしば飛ぶヘリコプターが見え、戦車の砲声が聞こえたのも、陸上自衛隊の演習場がある地域らしい点でした。

 貸切個室風呂も大きな特徴です。広さなどが異なる19室があり、露天風呂のほか休憩室も用意。この休憩室、「ここに泊まれるのでは?」と思ったほどの、まるで旅館の部屋のような、ゆとりのあるつくりが印象的でした。こちらは飲食物の持ち込みもOKとのこと。

 なお泉質は、肌に優しいという「ナトリウム-硫酸塩・塩化物・炭酸水素塩温泉(弱アルカリ性)」。大浴場の利用料は、大人(中学生以上)が平日1600円、土休日1900円、こども(3歳以上)がそれぞれ800円、950円。貸切個室風呂は、1室1時間で平日は4500円、土休日は5000円からです。

「箱」の中にこもって休める「木の花の湯」の「休憩房」

 温浴施設「木の花の湯」は、休憩場所の充実も特徴的です。350平米の「休憩房」には畳スペースなどのほか、箱のような空間にこもって横になれるエリアも存在。開放的な空間で富士山を眺めながら、また人目を気にすることなくリラックスできる空間になっていました。マンガ本(2500冊)や雑誌なども用意されています。

 このほか「木の花の湯」では、あか擦りやボディケアのサービスも行われているほか、生ビールやクラフトビール、おつまみ、「三島コロッケ」といった地元静岡のB級グルメを楽しめる売店、地場の食材を味わえるレストランも備えられています。

「木の花の湯」は2019年度、日帰り入浴のみで10万8000人の利用を見込んでいるとのこと。担当者は、アウトレットでの買い物のあと身体を癒やしに、また家族がアウトレットで買い物中の待ち時間などにぜひ使ってもらえれば、と話していました。