東海道・山陽新幹線に乗るには、「乗車券」のほか「特急券」が必要です。座席を指定したい場合やグリーン車に乗りたい場合は、さらに追加料金を払います。きっぷは駅窓口のほか、券売機やインターネット予約サービスでも購入可能です。

新幹線には「乗車券」と「特急券」が必要

 東海道新幹線の2018年度の年間利用者数は1.7億人、山陽新幹線は8500万人で、合わせると約2.6億人。つまり、赤ちゃんからお年寄りまで、すべての日本人が年間2回乗車している計算になります。

 また、東海道新幹線のインターネット予約サービス「エクスプレス予約」「スマートEX」を利用する人は全体の約4割、1日20万件以上に達しています。少し前まで、新幹線を利用するには駅できっぷを買うのが当たり前でしたが、ネット予約が主流となる日もそう遠くないかもしれません。

 ところで、東海道・山陽新幹線に乗る際には、どんなきっぷが必要なのでしょうか。きっぷの買い方を含めて確認します。

 新幹線に乗る際に必要となるのは、大きく分けて「乗車券」と「特急券」のふたつです。乗車券は、新幹線に乗る区間だけを分けて買う必要はなく、その前後で在来線に乗る場合は、その区間も一括して買うことができます。たとえば、千葉県の千葉駅から奈良県の奈良駅までJRで移動し、このうち東京〜京都間で東海道新幹線に乗る場合は、乗車券は千葉〜奈良間を購入すればよいということになります。

ICカードそのままでは新幹線に乗れない

 ここで注意しなければいけないのは、「Suica」や「ICOCA」などのIC乗車券は、そのままでは新幹線の乗車券として使えないということ。IC乗車券を使って新幹線に乗るには、そのIC乗車券とクレジットカードを、「スマートEX」にあらかじめ利用登録する必要があります。

 なお、新幹線区間のみで有効な乗車券をきっぷで持っている場合は、在来線区間でIC乗車券を使い、新幹線の乗り換え改札口で新幹線区間のきっぷを挿入した後にIC乗車券をタッチすれば通れます。

 特急券には、特急券(座席指定あり)と自由席特急券があります。前者は利用できる列車や座席が指定されており、必ず座れますが、購入する方法によっては座席の変更回数に制限があったり、乗り遅れた場合は無効になったりします。後者は自由席に空きがなければ座れませんが、一方で利用当日で自由席の設定があれば、購入区間を走るどの列車にも乗れるというメリットがあります。

 なお、自由席特急券の料金は利用日にかかわらず同額ですが、特急券の料金は利用日によって変わります。具体的には、年末年始やゴールデンウィーク、お盆休み期間など利用が多い日を「繁忙期」、2月や11月の月〜木曜日など利用が少ない日を「閑散期」と定め、それ以外の「通常期」の料金よりそれぞれ200円高く、または安くなります。利用日によっては、行きと帰りで指定席特急料金が変わることもあるので、注意が必要です。

きっぷは原則1か月前から販売される

 このほか、グリーン車を利用する場合にはグリーン料金が必要となります。新幹線のグリーン車はすべて指定席ですので、特急券と組み合わせて発行されます。

 ところで、東海道・山陽新幹線のきっぷは、いつから買えるのでしょうか。

 確実に座りたいので、3か月先の指定券を買いたい……と思っても、実は無理。JRではごく一部の列車を除いて、きっぷは1か月前の午前10時から発売されます。たとえば3月28日の「のぞみ」に乗りたい場合、きっぷは2月28日の午前10時から購入できるというわけです。1か月前に同じ日がない場合は、その翌日が発売日となるので、たとえば3月31日のきっぷは3月1日から買えます。

 繁忙期の指定席は、発売当日に売り切れることもあります。早めに予定を決め、1か月前に購入の手続きができれば、座れる可能性は上がるでしょう。

駅に出向いてきっぷを購入「みどりの窓口」「指定席券売機」

 さて、東海道・山陽新幹線のきっぷを買うには、どんな方法があるのでしょうか。ここでは、代表的なものを3つ挙げてみたいと思います。

みどりの窓口

 新幹線に限らず、特急列車のきっぷはおもな駅の「みどりの窓口」で買うのが、少し前まで最もポピュラーな方法でした。「みどりの窓口」できっぷを買うには、備え付けの用紙に乗りたい列車の列車名や区間、希望の座席(窓側か通路側か)などを記入し、係員に渡します。“きっぷのプロ”が手配してくれるので、操作を間違える心配がないほか、たとえば満席の場合などに「次の列車なら空いていますよ」などといった的確なアドバイスがもらえる、最も安心な方法です。

 ただし、この方法は当然ながら「みどりの窓口」の営業時間内に行く必要があります。近年は、合理化などで「みどりの窓口」が減り、営業時間も短くなる傾向にあります。また、繁忙期のきっぷが発売される日は特に混雑し、長時間並ぶことも珍しくありません。

指定席券売機

「みどりの窓口」に代わって最近普及しつつあるのが、指定席券売機です。JR東日本では黒色や紫色の券売機がそれ。JR西日本のものは緑色で、「みどりの券売機」という名称で呼ばれています。

 指定席券売機は、これまでの自動券売機から大幅に機能が追加されており、新幹線や在来線特急列車の特急券を購入できます。タッチパネルの案内に従って、乗車日や乗車人数、列車の出発時刻などを入力。シートマップを見ながら、好みの座席を選ぶことも可能です。指定席券売機は「みどりの窓口」に比べ、設置されている駅が多く利用可能時間も長いので、使いこなすことができれば便利な存在です。

手元のスマホできっぷを購入 インターネット予約

 駅できっぷを買う方法に代わって最近広がりつつあるのが、インターネット予約サービスです。東海道・山陽新幹線では2001(平成13)年、「エクスプレス予約」がスタートしました。この時はまだ、予約したきっぷを駅で受け取る必要がありましたが、2008(平成20)年にはチケットレス乗車サービス「EX-IC」もスタート。昨今はスマートフォンの普及とあわせて、「東海道・山陽新幹線のきっぷはスマホで購入し、チケットレスで乗車する」という流れが定着しつつあります。

 インターネット予約のメリットは、自分が予約したいと思った時に、自宅や職場などできっぷを買えることです。また通常のきっぷであれば、購入後の変更は1度までという制約がありますが、たとえば「エクスプレス予約」は列車の出発時刻前なら何度でも変更が可能(割引きっぷなどの場合を除く)。急に予定が変わった時や、わずか数分の差で列車に間に合わないといった時に、スマホからすぐ変更できるというのは、なんとも心強い存在です。

 各社のインターネット予約サービスを利用するには、クレジットカードが必要です。また、チケットレス乗車サービスを組み合わせていない場合は、予約したきっぷを駅で受け取る必要がありますが、駅またはサービスによってはきっぷの受け取りに対応していないこともあるので、事前に確認が必要です。

 ライフスタイルの変化に合わせて、きっぷの買い方もいろいろ変化しています。自分に最適な方法を見つけることが、乗りたい列車・座りたい席を購入できるチャンスにつながるといえるでしょう。