中央道の上野原IC〜大月IC間に、談合坂スマートICが開通します。上り線は、ここから約20km東京寄りにある小仏トンネルを先頭とした渋滞が伸びてくることもある区間、新たな出入口はどう影響するでしょうか。

大月ICで降りても渋滞する「小仏渋滞」に新たな逃げ道

 中央道に2020年5月24日(日)、ETC専用の「談合坂スマートIC」が開通します。場所は山梨県上野原市、上野原ICから約7.6km、大月ICから約12.5kmの位置です。

 談合坂SA上り線に隣接する形でスマートICが設けられ、本線上り下り両方向の入出場に対応します。ただし構造の関係上、スマートICの通過前後でSAを利用できるのは「一般道から上り線へ」向かう場合のみだといいます。なお、談合坂SAの下り線エリアは離れており、上り線エリアから1.5kmほど東京寄りに位置しているため、談合坂スマートICから入場した場合は利用できません。

 スマートICができる上野原IC〜大月IC間は、およそ20kmにわたりICがないため、NEXCO中日本八王子支社は、この区間で災害などにより立ち往生が発生するようなケースでも、途中で降りられるようになる点で効果が大きいといいます。

 そうした災害などがなくてもこの区間は、上り線で週末の午後を中心に見られる、東京都・神奈川県境に位置する小仏トンネル付近を先頭とする渋滞が、延々20km近く伸びてくるところです。

 これを事前に回避しようと大月ICで一般道へ降りると、中央道に並行する国道20号は道が狭く、同じように渋滞回避を図ったと思われるクルマで渋滞、加えて周囲は谷間にあたるため代替路も乏しく、むしろ逆効果になることもあります。

 そうしたなかで開通する新たなスマートICは、「小仏渋滞」の回避に有効なのでしょうか。

周囲は「ひと言でいえば『山』」

 談合坂スマートICの立地について、NEXCO中日本八王子支社や、地元である上野原市の広報担当も、「ひと言でいえば『山』ですね」「降りても特に何もないです。もちろん休憩できるような飲食店などもありません」などと口を揃えます。

 最寄りの幹線道路はやはり国道20号ですが、同道やJR中央線が桂川の谷あいを行くのに対し、中央道はその北側の山あいを貫いています。国道20号から県道へ入り、さらに中央道の側道を進んで談合坂スマートICにたどり着くそうで、上野原市によると、所要時間は10分ほどではあるものの、高低差が大きいとのこと。なお、スマートICの利用は「車長6.0m以下の小型車に限る」という条件がありますが、これは周辺に大型車が通れない場所もあるためだそうです。

 中央道の渋滞を回避するために談合坂スマートICから一般道へ出ることについて、NEXCO中日本八王子支社は、「多くのクルマが出てしまうと、渋滞回避の効果は薄いのでは」と話します。

 なお、国道20号から談合坂スマートICのあいだには、山あいに形成された大規模なニュータウン「コモアしおつ」があり、NEXCO中日本八王子支社によるとスマートICはおもに、その住民の利用が見込まれるとのことです。

 ちなみに、スマートIC周辺の観光名所を上野原市にたずねたところ、春には斜面に植えられたハナモモが美しい場所があるほか、東京電力の大野貯水池の桜もきれいだといいます。またスマートICの整備と並行して、県道の拡幅工事なども行われており、「徐々にではありますが、アクセス道路の状況も改善されていきます」と話します。