日本でもトップクラスの渋滞区間といえる東名高速の横浜町田IC〜海老名JCT間で、「綾瀬スマートIC」の建設が進められています。ICの間隔が長く空く区間ですが、そこにできるICは、渋滞時の新たな「逃げ道」になり得るのでしょうか。

東名の渋滞ポイント「大和トンネル」の手前で降りられる!

 東名高速の横浜町田IC〜海老名JCT間で、ETC専用となる「綾瀬スマートIC」が建設中です。これまで仮称でしたが、2020年7月14日には正式名称に決定するなど、事業が着々と進んでいるようです。

 この横浜町田IC〜海老名JCT、特に上り線は、国土交通省が発表する「渋滞ワーストランキング」で毎年のようにワースト1位となるほどの渋滞ポイントとして知られます。途中の大和トンネルが原因で、ここを先頭に車列が厚木方面へ十数キロ延びることもしばしばです。またこの区間は下り線も、前出のランキングではワースト5位以内の常連となっています。

 綾瀬スマートICは、大和トンネルの海老名寄りにある「綾瀬バス停」付近にできます。横浜町田ICから9.2km、次の厚木ICまでは6.1kmです。圏央道に接続する海老名JCTまでは5.0kmの距離ですが、東名上り線から海老名JCTへの分岐点は、厚木IC出口と同一地点なので、厚木ICを通過したあと15.3kmにわたり高速道路から出られず、そのあいだノロノロ渋滞が続くケースも少なくありませんでした。

 綾瀬スマートICができれば、この渋滞中に一般道へ降りることが可能になるわけですが、現地はどのような場所なのでしょうか。

下りた先は4車線道路 どんな方面へ?

 綾瀬スマートICは、綾瀬市域を南北に貫く県道42号線に接続しています。綾瀬市のインター推進室によると、この路線は市内唯一の4車線道路だそう。ICの接続地点は工業専用地ですが、周囲には住宅街も広がっているそうです。

 この県道42号、南は藤沢市の新湘南バイパス(圏央道の一部)藤沢IC付近にまっすぐ通じています。神奈川県の厚木土木事務所によると、綾瀬スマートICは綾瀬市だけでなく座間市、大和市、藤沢市北部からの利用が見込めるとのこと。また、海上自衛隊の厚木飛行場で隔てられるため迂回にはなるものの、瀬谷区や泉区といった横浜市西部からの利用も想定しているそうです。これら地域に発着するクルマが、横浜町田ICなど既存のICから分散し、かつ高速道路の利用も増える相乗効果を狙っているといいます。

 横浜町田IC〜海老名JCT間の渋滞についても、前出の地域に発着するクルマが綾瀬スマートICで降りることで、多少緩和される可能性はあるとのこと。ただし、上り線の渋滞中に綾瀬スマートICで降り、そこから横浜町田ICへ戻るようなルートは「行きづらい」とのことでした。

 神奈川県では「居住地から高速道路ICまで5km圏内」にすることを目指しているといい、綾瀬スマートICにより、圏内におけるその割合が2%拡大するとのこと。計画交通量は1日あたり9800台(令和12年推計値)だそうです。また、厚木飛行場の近くにICができ、緊急時の輸送路となる東名へのアクセスがよくなることで、防災力も向上するといいます。開通は、2021年夏ごろの予定です。