JR東海が、実際の営業線と営業車両を用いて、東海道新幹線で例年行っている実践的な訓練。新富士駅で行われた「特殊収容訓練」では、2本しかない線路に3本の列車が停車し、乗客を降ろすという、普段はない光景が現れました。

「渡り板」は「特殊収容訓練」の一部

 東海道新幹線の新富士駅(静岡県富士市)で、2020年7月16日(木)深夜から17日(金)にかけてJR東海が行った「実車を用いた異常時対応訓練」。ホームがない通過線に停車した列車から、「渡り板」を使って、ホームのある線路に停車中の列車へ乗り移ったのち、駅ホームに避難する、といった訓練が行われました。

 なかなか見られない光景で(見られないほうがもちろん良いのですが)、実際にこの「乗り移り」を行ったのは、直近では2018年9月の台風21号でとのこと。そのときは小田原、三島、浜松、豊橋、三河安城、米原駅で実施したそうです。

 訓練の報道公開はその「渡り板」のみでしたが、それは、JR東海が今回の新富士駅における「実車を用いた異常時対応訓練」にて行った「特殊収容訓練」の一部だったりします。

2本しかない線路に3本の列車が停車 どうやって!?

 このたび東海道新幹線の新富士駅で行われた「特殊収容訓練」では、その「渡り板」訓練のあと、ホームのある線路へ、ホームからはみ出る形で2本の列車を停車させ、2本それぞれの列車から乗客をホームへ降ろす、という訓練も実施したそうです。

 最終的にこの「特殊収容訓練」により、通過線に1本、ホームのある同じ線路に2本の列車が停車しているという、これまた珍しい光景が出現していたようです(3本の列車を新富士駅にふたつある上り線に収容)。

 自然災害などで列車が長時間止まると予想される場合に、乗客が長時間車内に閉じ込められる状況を避けるため実施されている訓練で、JR東海ではこのような、実際の営業線と営業車両を使ったより実践的な訓練を毎年実施。各部署から社員らが参加し、各部署でその経験を生かせるようにしているといいます。