週刊少年ジャンプの看板コミックを福田雄一監督が実写映画化する『銀魂』が、いよいよスクリーンにお目見え。ビジュアルの再現度も話題となっている本作のなかでも、原作ファンを大いに興奮させたのが土方十四郎役の柳楽優弥と、沖田総悟役の吉沢亮の存在だ。“真選組イケメンコンビ”を演じた二人は、人気キャラクターを演じることは「怖かった」と吐露。プレッシャーを乗り越えた秘訣や、いつか演じてみたい漫画原作までを聞いた。



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江戸を舞台に、なんでも屋「万屋」を営む主人公・銀時(小栗旬)と、その周囲で巻き起こる大騒動を描く本作。柳楽演じる土方は、真選組の鬼の副長。一方、吉沢演じる沖田は、真選組の一番隊隊長だ。



本作に挑む上では、「怖かった」と声を揃える二人。柳楽は「アニメや原作を見たり、原作を好きな人に話を聞いたりしました。逆に、その怖さが『やってやろう』という原動力になったところがあるよね」と言うと、吉沢も「ファンの方もたくさんいるので、不安にもなりますよね」と同意。柳楽は「いろいろな意見はあると思うけれど、その中でできる限りのことはやりたいと思っています」と力強く語る。



©空知英秋/集英社 ©2017映画「銀魂」製作委員会

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原作をリスペクトして臨んだ二人だが、役へのアプローチ方法には違いもあった様子。「福田監督からは、『マヨネーズが好きで、常にタバコをくわえているのが土方。あとは任せた!』と言われて。『原作を追いかけすぎるよりは、柳楽くんぽさもあった方がいい。柳楽くんがイメージする土方でいいと思う』と言ってもらえたことで、すごく気が楽になりました」と福田監督からの言葉を糧に、自分なりの土方を演じた。



一方の吉沢は「僕はものすごく原作を意識したんです」と告白。「原作やアニメもめちゃくちゃ見まくった。台本を読んで、そのシーンの原作を読んで、アニメを見てと。もちろん真似をするわけではなく、自分の解釈で演じたんですが、原作ものをやる時にここまで原作を意識したのは初めてです。やっぱり『銀魂』はキャラがかなりアニメっぽいし、そこから離れすぎたらいけないと思った」。



(C)空知英秋/集英社 (C)2017映画「銀魂」製作委員会

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掟破りのパロディや、生き生きとしたキャラクターたちのボケとツッコミなど、劇中にあふれる“自由な笑い”は、まさに原作の世界そのもの。「福田監督はいつも現場でゲラゲラ笑っている」と監督の笑いが現場のモチベーションとなるようだが、振り返ってみれば、柳楽が初めてコメディに挑戦した2014年のドラマ『アオイホノオ』を手がけたのが、福田監督だった。



柳楽は「見抜く力があるのかなって思うんです」と口火を切り、「『アオイホノオ』まではコメディをやったことがなくて。福田監督は僕のウィキペディアを見て、『コイツ、行けるな』と思ったらしいんです(笑)。僕自身もコメディが好きだったし、難しいものだからこそチャレンジしてみたいと思っていました。福田作品はファンも多いし、そのなかでコメディに挑戦できたことがすごくうれしかったです」と新境地を切り開く上で、特別な存在だったことを明かす。



吉沢は次回作の『斉木楠雄のΨ難』でも、福田監督とタッグを組んだ。「福田組は、やれそうなことを全部やってみないと、太刀打ちできない」と語る。「福田組にいる役者さんは、みなさん面白い。その方々と一緒に出るためには、とりあえず全部できることをやってみる。監督も何をやっても許してくれる方なので(笑)。でも沖田って、ボケでもツッコミでもなくて、周りとの対比で面白くなるキャラ。あまりふざけられない点が難しいところでもありました」と沖田役の難しさを明かし、「『斉木楠雄のΨ難』で演じた海藤役は、ものすごくキャラが強いんです。死ぬほどふざけ倒しました」というから、これまた楽しみだ。



(C)空知英秋/集英社 (C)2017映画「銀魂」製作委員会

(C)空知英秋/集英社 (C)2017映画「銀魂」製作委員会




作品を重ねるごとに、俳優業への興味は増すばかり。柳楽は「今、すごく楽しい」と率直な思いを語る。「何より、現場にいる時が一番楽しい。休みをとって、自分の経験値を上げることも大事だとは思うんですが、しっかり発散する場所がないとすべて意味がない。こうやって作品に出られて、しっかりと演技をすることができる。現場ではいろいろな人に『コイツはどうやるんだろう?』と試されている感じもあって。それもうれしいことです」。



吉沢も「僕も現場にいる時が一番楽しい」と大きくうなずく。「現場が入っていない時って、何をしたらいいかわからなくなってしまって。ホント、ダメ人間になっちゃう。昼間からビールを飲んだりしちゃって、体調も悪くなるし」と自虐コメントを放ち、「ずっと現場にいたいですね。監督さんや、スタッフさん、キャストさんなど、いい作品で、いい人に出会って、刺激を受ける。役者って、その繰り返しなんだなと思っています」。すると柳楽も楽しそうに「俳優は現場にいないとダメだよね。現場がない時って、長期の休みだもん!」とニヤリ。「僕らは、真面目にやることしかできることがない。それが次につながることを、いつも願っています」。迷いなく突き進む姿が、なんとも頼もしい。



(C)空知英秋/集英社 (C)2017映画「銀魂」製作委員会

(C)空知英秋/集英社 (C)2017映画「銀魂」製作委員会




そんな二人に、もし実写化されるとしたらやってみたい漫画原作を聞いてみた。柳楽は「あれよ星屑」と山田参助のコミックをセレクトし、「実写化があったら出たい。記事に書いておいてください」と熱烈アピール。吉沢は「『BANANA FISH』(吉田秋生)のアッシュが好きで。 絶対に無理だと思うんですが、やれる機会があったらうれしいですね」と漫画愛をこめて語っていた。



(取材・撮影・文:成田おり枝)


映画『銀魂』

大ヒット公開中





脚本・監督:福田雄一

出演:小栗旬、菅田将暉、橋本環奈、長澤まさみ、岡田将生、ムロツヨシ、中村勘九郎、柳楽優弥、吉沢亮、堂本剛、新井浩文、佐藤二朗、菜々緒、安田顕、早見あかり

原作:「銀魂」空知英秋(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)

製作:「銀魂」製作委員会 制作プロダクション:プラスディー

配給:ワーナー・ブラザース映画