ミステリアスなロックバンド「神様、僕は気づいてしまった」。今春にはドラマ『あなたのことはそれほど』の主題歌に「CQCQ」が起用され、話題となった彼らが1stミニアルバム『神様、僕は気づいてしまった』を発表する。



歌表現豊かなボーカルと突きつけられるギターロックサウンド、そこを抜けて訪れるカタルシスを擁したコンセプチャルな世界観は、自身の存在証明と人恋しさが同居した歌内容も伴い、人気を急上昇させている神僕だが、彼らの徹底したコンセプトが各楽曲とベストマッチを見せている今作は、これまで以上の幅と、バンドのこれからを多分に感じさせるもの。裏切らない上に今後の活躍も楽しみにさせてくれる1枚だ。



そんな彼らの活動や今作についてをバンドのコンセプチャー東野へいと(ギター)に訊いた。(インタビュー&文:池田和宏)


傍から見たらあざといバンドのように映るかもしれませんが、コンセプチュアルなバンドに興味がある



━この「神様、僕は気づいてしまった」(以下、神僕)は、東野さんを中心に結成されたバンドと聞きました。



東野●元々僕は、ひとりで音楽を作っていたんです。だけどそれだと、どうしてもひとりの範疇で物事が完結してしまい、それ以上の発展性が見込めないところもあって。そんな中、昨年末頃に「だから僕は不幸に縋っていました」(今作M-7.収録)が出来て。で、これはアウトプット的にバンドサウンドの方が良いと直感し、他のメンバーを誘ったんです。その後、この曲を基にコンセプトを組み立てていった結果、今に至っている感じですね。



━「だから僕は不幸に縋っていました」は、100%自身ではなく、バンドとしての1/4の方が良さそうだったと?



東野●いや、1/4ではなく各人が100%を出し合い400%にしていく。その為のバンドでしたね。実際、みんな毎度100%以上を出してきてくれますから。その辺りはバンドマジックや化学変化だと実感してます。



━活動の仕方もかなり独自性を有してますが。



東野●傍から見たらあざといバンドのように映るかもしれませんが、コンセプチュアルなバンドに興味がある。なので、他のバンドと差別化を図っているのではなく、先に自分たちの活動していくアイデンティティ的なコンセプトを決め、それを基に活動していった結果が今、といった感じですね。



━ちなみに、その「アイデンティティ的なコンセプト」というのは?



東野●先程の「だから僕は不幸に縋っていました」ですね。あの曲がまずあって、そのコンセプトを基に構築していったバンドでもありますから。なので、ここまでにもそのコンセプトに合わない曲はボツにしてきたし。このバンドでやる意味のあることをするを念頭に置いて活動しています。





どの曲もイントロからフルスイングしてます。イントロにしても、<作っていて楽しい、聴いていて楽しい>を守る



━神僕の曲は、どの曲もほぼ3分以内に収まっています。そこにもなにやら一家言を感じます。



東野●4分以上の曲はできるだけ作らないと決めてます。自分がダラダラとした音楽が嫌いだし、4分超える曲なんて自分が退屈しちゃう。遅い曲で4分は理解できますが、速い曲で4分以上は基本、自分たちの中で無駄と思える箇所がどこかあるので。それをそのままリスナーに届けるのは失礼かなって。



━あとはサビでのカタルシスも特徴的かなと。サビにくるとキターッ!ってなる曲も多いですよね。



東野●その辺りは、僕がそういった楽曲が好きだからですね。逆を言うと、そうじゃないとサビは許せない(笑)。色々なものを捨てても最後にはキチンと印象的なサビが残る。どの曲も、そんな力強いサビを意識して作ってます。



━あとはドラマティックなイントロも特徴的ですよね。



東野●これも自分の性格で(笑)。やはり導入部は大事ですから。「歌に入ってからが本番」なんて待ってられない。作っても楽しくないし。なので、どの曲もイントロからフルスイングしてます。イントロにしても、<作っていて楽しい、聴いていて楽しい>を守る、これはある種、このバンドのポリシーでもあって。



個人的には基本ポジティブシンキングですよ、僕



━歌詞はいかがですか?どの曲もどこかしら共通して、マイノリティに対するアイデンティティやどこか疎外感に対する安堵感みたいなものを感じます。



東野●その辺りも「だから僕は不幸に縋っていました」から始まったところに付随してますね。「こういったコンセプトで行くって決めたから」に沿って創作しているので。だけど、けしてネガティブなことを言いたいわけじゃなく、自分が日々生きていく中で、“なんだかなぁ...”と思う箇所を掘り起こして、それを曲に反映しているだけです。ポジティブに生きようと努力はしてみるも、どうしようもないことってあるじゃないですか。そのどうしようもないことを歌にしているバンドなんです。



━だけど、どの曲も根底には、<快方に向かいたい><自分のことを分かってもらいたい><私はここにいるから、どうか見つけて欲しい>等、第三者への呼び声的なサインも感じます。



東野●やはり最終的には、こういった曲たちを経て、“けど、俺たち頑張っていかないとね”と勘づいてもらえるところに結び付けたいとは思っていて。僕らの曲に、より不幸を求めるのではなく、それを経て晴れた気持ちになって欲しいところはあります。曲に共感を持ってもらえたり、気持ちを重ねて下さるのは、もちろんありがたいんですが、それを乗り越えて頑張って行こうという気持ちにシフトしてもらえたらなお嬉しいですね。



━安心しました。正直、今日お会いするまでは、ここまでキチンとお話しをしてくれる方とは想像もしてませんでした(笑)。



東野●個人的には基本ポジティブシンキングですよ、僕(笑)。



最後にネガティブ400%みたいな曲をあえて持ってきて“やはり内向きなバンドだ”を、もう一度、引き立たせてみたんです



━そんななか今回、いよいよ自分たちのバンド名をタイトルにしたミニアルバムが出ます。けっこう様々なバリエーションが楽しめる作品になりましたね。



東野●途中までは何も考えずに曲を量産していました(笑)。このアルバム中、最後に書いた曲が、「大人になってゆくんだね」(M-6.)だったんですが、この曲だけは逆に収録曲を絞っていく中で、足りない要素や欲しい要素として、アルバムに収録することや位置を意識して書きました。曲を並べていく過程で、”最後に向かうためにも、こんなタイプの曲が欲しいな…”と思って。この曲が出来た瞬間、アルバムの全体像がより見えるようになりました。



━こういったタイプの曲はラストに置きがちですが、ラストの一つ前に持ってきたところに何かしらの意図を感じました。



東野●最後にあえて所信的であり、出自的な「だから僕は不幸に縋っていました」を持ってきて、アルバムを総括させたかったんです。明るい曲を前にもってきて光を感じさせつつ、“ここで終わり…”と見せかけて裏切り、最後にネガティブ400%みたいな曲をあえて持ってくる。それにより、“やはりこのバンドは愛とか家族とかをメインにしていなかった”“やはり内向きなバンドだ”を、もう一度、引き立たせてみたんです。



━逆の安心感ですね(笑)。他にもこれまでの作品では、窺い知れなかった多面性も楽しめました。



東野●どの曲も、例えそれらを直接的に歌っていないにせよ、何らかのメッセージを含んでいて。「わたしの命を抉ってみせて」(M-1.)の全体的なやさぐれ感もですが、この曲は2面性を意識したし、ボーカルのどこのだれかが書いた「宣戦布告」(M-2.)「天罰有れかしと願う」(M-5.)は、彼が基を作って、それを僕がブラッシュアップして完成させたりと、これまでになかった作り方に挑みました。これもバンドならではの曲作りだなって。



━「天罰有れかしと願う」「宣戦布告」は、東野さんも含め、ベースの和泉りゅーしんさんやドラムの蓮さんのプレイヤビリティも非常に高い曲ですね。



東野●半ジャムセッションみたいな感じで作った曲なので、各人の手癖はかなり出てますよね。この2曲はメンバー各人のプレイの自由度が高くて。元々どこのだれか自体、メンバーに任せるタイプなんで。逆に僕は完璧主義なので、自分の指揮管理の中でみんなにある程度自由にやってもらってます。同じアルバム内に曲によって2人の性格も表れていて面白いですよ。



1stを自身の名前にしている盤って後々名盤が多いじゃないですか。自分たちもそうなりたいとの願望からですね(笑)



━タイトルはセルフタイトルにしたんですね。



東野●1枚目なので名刺代わりとしても自分たちのバンド名で行こうと。あと、1stを自身の名前にしている盤って後々名盤が多いじゃないですか。自分たちもそうなりたいとの願望からですね(笑)。



━バンド名が全ての活動を言い表していたり、このアルバムを総括しているところもありますもんね。期せずともピッタリだったかなって。



東野●ですね。幸運にも(笑)。コンセプトに沿ってやっていったら、こうなったんで、その辺りは自分でも面白いなって。もう、タイトルからでも中身が想像できるし、その想像を裏切らないので是非買って欲しい (笑)。



━━『SUMMER SONIC 2017』への出演のニュースには驚きました。今後はこちらを皮切りにライブも精力的に行っていくご予定ですか?



東野●コンセプチュアルな総合芸術的なライブをやりたいです。会場に入った時点から終演後、みんなが会場から出ていく、その瞬間までも楽しめる。ステージのみならず、その合間も楽しめる、そんなライブをしたいんです。このバンドがこのバンドたる世界観を入口から出口まで完璧に作ってみたい。音楽で音楽たることをする為に音楽以外のこともやる、その辺りも今後は頑張っていきたいんです。



SUMMER SONIC 2017出演決定!



SUMMER SONIC 2017 RAINBOW STAGE(8月19日東京公演)にて初アクトを行うことが決定!



SUMMER SONIC 2017 公式サイト



http://www.summersonic.com/2017/



神様、僕は気づいてしまった リリース情報






初回限定盤






通常盤







神様、僕は気づいてしまった



2017年7月26日発売



初回限定盤(CD+DVD):WPZL-31270/71 ¥2,500(税抜)



通常盤(CD):WPCL-12532 ¥2,000(税抜)




【CD収録曲】 M-1わたしの命を抉ってみせて M-2宣戦布告 M-3 CQCQ(TBS系 火曜ドラマ「あなたのことはそれほど」主題歌) M-4僕の手に触れるな(「ちるらん にぶんの壱」主題歌) M-5天罰有れかしと願う M-6大人になってゆくんだね M-7だから僕は不幸に縋っていました (SQUARE ENIX「スターオーシャン:アナムネシス」)



【DVD収録曲】M-1だから僕は不幸に縋っていましたMV M-2Making of だから僕は不幸に縋っていました M-3僕の手に触れるな M-4 Making of僕の手に触れるな



※TSUTAYA特典:神僕ピンバッジ(4種ランダム配布)




神様、僕は気づいてしまった「サイン入りポスター」プレゼント








7月26日にセルフタイトルのアルバム『神様、僕は気づいてしまった』をリリースする神僕。そんな彼らのサイン入りポスターを抽選で2名様にプレゼント。



応募締切り:2017年8月19日(土)



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