あと1ヵ月半あまりで、元SMAPの草なぎ剛と稲垣吾郎、香取慎吾がジャニーズ事務所を退所し独立。



一連のSMAP騒動は、これで一応決着することになる。SMAP解散後の今、過渡期にあるジャニーズ事務所は「挙党体制」で臨もうとしている。



その中で存在感を示しているのが、嵐の大野智だといわれている。7月1日に公開された映画『忍びの国』が、7月16日までの2週間あまりで観客動員100万人を突破し、興行収入も14億円を超えるなど、大ヒットしているのだ。



「大野の映画主演は、2011年公開の『映画 怪物くん』以来、6年ぶり2度目のことです。いわば満を持しての登場ということになります。そうした話題性もありますが、大野の優れた演技と、それによる作品の出来によって、大きなヒットにつながっているようです。公開初日には、今年の実写邦画でトップを記録したほどです」(芸能ジャーナリスト)



注目されていた演技力



この映画は、織田軍と忍び軍の合戦を史実に基づいて描いた、戦国エンターテイメントの超大作。大きな注目を集める作品で、期待を裏切らない見事な演技をしたということだ。テレビドラマでは、『世界一難しい恋』(2016年、日本テレビ系)や『死神くん』(2014年、テレビ朝日系)などで主演の経験があり、他にも多くの役を演じてきた。





『魔王』 (C)TBS




「演技力という点でいえば、ダークヒーローを演じきった『鍵のかかった部屋』(2012年、フジテレビ系)、ストーリーの展開に知らず知らずに引き込まれてしまう『魔王』(2008年、TBS系)など、早い時期から評価されていました。たとえば、殺人犯の役柄でも、どこか憎めず感情移入してしまうような演技は、誰にでもできるものではありません。現場のスタッフに聞くとそれは、演技の上手さというよりも、大野がその役になり切っているということのようです」(ドラマ関係者)



つまり、どんな役柄を与えられても、常にその役に入り込む真摯な姿勢が、大野の特徴といえそうだ。役に入り込むには集中力が必要。集中してひとたび役に入り込めば、素の大野か、演技の大野か、その判断が難しいほどのめり込んでいるのだという。それが、演じる役を理解している証左なのだ。



「たとえば、涙を流すシーンでは、まさに本当に大野が泣いているのではないかと思わせるほどです。そうした一つひとつの演技が、観る者の心を動かすのだと思います。映画でもドラマでも、そして舞台でも、それは常に一緒です。もっといえば、歌うときも踊るときも、また、トークするときも変わることがありません」(前出の芸能ジャーナリスト)



前出のドラマ関係者は、こんなこともいう。



「シリアスで鬼気迫るような演技を見せる一方で、ちょっと間の抜けたようなキャラが演じられたり、ボケたようなトークができたり、相反する2つの人間性が大野智の中にある。それが大野の大きな魅力といえるでしょうね。その状況状況に応じた取り組みができる、つまり、リーダーとしても資質を備えているということなんです」



アーティストとしての才能にも注目が集まっている。絵画を描いたり、美術作品を造ったり、そんな側面も存在感を示す一因となっているようだ。それはもはや芸術家とさえいえるレベルだといい、作品の即売会を行えば長い列ができるほどだ。役者やミュージシャン、ダンサーなどとともに、今後の大野から目が離せない部分だろう。



多くの分野で異彩を放つ大野は今後、円熟期に入り、数多くいるジャニーズタレントの中で、今後、間違いなく中心的存在になるであろう。なんといっても「怪物くん」なのだから。



(文:高城龍二)