今やスペインバスク地方にある街・ビルバオ観光の定番となっているグッゲンハイム美術館。世界的に有名な芸術家達の作品を見ることができるこちらを訪れる際には、ぜひ街の変化と進化を一緒に感じてほしい。



『たった20年で劇的変化を遂げた街、ビルバオ』



現地の人との日常会話でよく話題に上るのが、街の劇的変化についてだ。ビルバオは20年前とは見違えるほど綺麗で安全な街になったという。



現在は美術館の街や美食の街として知られ、多くの観光客が訪れるビルバオだが、数年前までは300年以上の歴史を持つ産業都市であった。現在もスペイン産業の中心地だが、1990年頃まではねずみ色の工場が立ち並ぶ暗いイメージの街だった。街の中心を流れる川も工業廃棄物により汚染され、川沿いをランニングする人なども居なかったという。



そんなビルバオに、近代的な観光都市という鮮やかな色を添えたのがグッゲンハイム美術館だ。



グッゲンハイム美術館



美術館がオープンしたのは1997年10月。建設当初は街の外観にそぐわないと反対する声も多かった。しかし美術館が完成し、世界各国から観光客が訪れるようになると街の雰囲気も変化し始めた。美術館を中心に街の清掃状態は大きく改善し、現在ではメトロ構内もゴミひとつ見当たらない綺麗な街になった。ネルビオン川ではカヌーやパドルサーフなどのアクティビティを楽しむ人や、川沿いのバルやカフェでお茶を楽しむ人を見かけるようになった。



グッゲンハイム美術館



グッゲンハイム美術館



『レストラン、お土産グッズも充実』



グッゲンハイム美術館を訪れるとまず目に入るのが、大きな犬の形をしたモニュメントだ。38,000もの季節の花によって彩られた犬は、訪れる時期によって違った表情を見せてくれる。信頼と安全を表すというPuppyは、まさに美術館の番犬だ。



グッゲンハイム美術館



また、特筆すべきは外観の美しさだろう。アメリカ人建築家、フランク・ゲイリーがデザインした建物は、館内の構造も曲線を活かしたとても美しい作りとなっている。ガラス張りの箇所が多く、美術館の中からも川沿いの綺麗な景色を楽しむことができる。



グッゲンハイム美術館



館内展示は常設と期間限定展示の2つに分かれている。1階部分は常設展示。2階と3階は期間限定展示で、筆者が訪れたときには2017年9月まで開催されているフランスの油絵展示が行われていた。



グッゲンハイム美術館



グッゲンハイム美術館の館内を写真でもっと見る



美術館をルートどおりにまわると、最後にはお土産を販売するショップがある。展示している美術品に関連するグッズから、マグカップやハンドバッグ等ビルバオのオリジナルグッズや可愛いポストカードなどがあり、目移りしてしまう。筆者のおすすめは、バスク地方を代表するブランド「Skunkfunk」のバックだ。環境に配慮した素材を使用したこのバックは、アーティストとコラボしたデザインが美しい。



グッゲンハイム美術館



カフェテリアとレストラン「Bistro Guggenheim Bilbao」では、美術館見学の後にのんびりとカフェやランチを楽しめる。ミシュランの3つ星レストラン「Nerua」も併設しているので、記念日やハネムーンで訪れた際には、ちょっと奮発して食事をしてみるのも良いかもしれない。



グッゲンハイム美術館



グッゲンハイム美術館



食事メニューを写真でもっと見る



『知っているとちょっとお得な豆知識』



観光客などにはまだあまり知られていないが、なんと通常14ユーロの入館料が無料になる日があるのだ。毎年10月20日頃に、開館記念日として入館無料になる週末がある。2017年5月18日は国際博物館の日にちなみ、この日も入館無料になった。ちなみに学生割引だと日程に関わらず7.5ユーロで入館できる。



グッゲンハイム美術館



また、ぜひ行ってみてほしいのが、「Art After Dark」というイベントだ。毎月いずれかの金曜日に、アートと音楽のコラボパーティーが開催される。名前の通り開催されるのは美術館閉館後、22時から1時の間館内でDJミュージックが披露される。そして1時以降は、入場料無料でナイトクラブ「Fever」に行ける。ちなみにこのイベントは16歳以上に限られる。



他にもアートフィルムの上映など、様々なイベントを開催しているので、どんなイベントをやっているかホームページでチェックしてから行くのがおすすめだ。


行くたびに異なる展示作品を観ることが出来るグッゲンハイム美術館は、リピーターが多いのも納得。芸術作品の展示にとどまらず、他にも様々なイベントを開催しているのがここの魅力だ。



2017年で20周年を迎え、街の変化や歴史、さらにはビルバイーノの誇りともなったスポット、ぜひ訪れてみてほしい。



(取材・文:Hanna fromスペイン)




■取材国・都市:スペイン・ビルバオ



Hanna



ドイツと日本のハーフ。2016年にスペインへ移住し、大学院で国際ビジネスを専攻する傍ら、ライターや海外ブランドの日本市場進出をサポート。ドイツ語、スペイン語、英語と語学力を活かし翻訳活動も行う。



Instagram