鳥取県の県立高校では、現在の中学3年生が受験する来年度から、従来の「推薦入試」に代わって「特色入試」と呼ばれる新しい制度が導入されます。来年度の高校入試がどのように変わるのか、そしてその影響は?中学校の現場で取材しました。

本田 航太記者:
「鳥取県のホームページを見ると、『高校入試が新しくなります、推薦入試を廃止し、特色入試を始めます』と記載があります」

推薦入試に代わって来年度から鳥取県の県立高校入試に導入される「特色入試」。
これまでの推薦入試では、出願には出身中学の校長の推薦が必要で、部活動など主に学校での活動が条件となっていました。
一方、新しい特色入試では、従来の部活動に加えスポーツクラブでの実績や資格習得など学校外での活動も出願の条件として認められ、生徒が自ら推薦するかたちに変ります。

鳥取県教育委員会・蓑原知也係長:
「こちらが昨年度の推薦入試まで使われていた、推薦書です。(校長の推薦が必要なので)校長の氏名を記入することになっています。これに変わりまして特色入学者選抜では、志望理由書という書類を本人の氏名で作成することになります」

推薦に必要な条件は、学校ごとに決められるようになり、募集枠も最大で定員の50%まで拡大、来年度は全体で224人増える見込みです。

鳥取県教育委員会・蓑原知也係長:
「(これまでの制度では)校内で選考されてしまうので、推薦されなかった生徒もいたと思いますが、今回は自分で学校を選んで主体的に出願できるので、行きたい高校に向かうチャンスが増えるメリットがある」

生徒たちが、行きたい学校を主体的に選択できるようにするのが狙いの今回の変更。教育の現場ではどのように捉えているのでしょうか?鳥取市の南中学校。新しい制度で最初の受験生になる3年生は…。

中学3年生・吉田夏楓くん:
「以前(推薦入試)は学校の許可が必要だったので、大変なものなのかなと思っていたけど、特色入試に変わったことで自分の意思を高校に伝えればよくなったので、入りやすくなった。(特色入試を活用して)行きたいと思えるようになった」

この学校で、今年春の入試で推薦制度で出願したのは、3年生250人のうちわずか8人。新しい制度では、生徒が希望すれば出願できるため、個性を生かして学びたい高校を目指すチャンスが広がるのではと期待します。ただ新しい制度で初めての受験に不安も…。

中学3年生・藤田きらりさん:
「選択肢が増えたことは嬉しいけど、今年が初めてなのでまだ経験したことがある生徒がいないので、少し不安な気持ちもあります」

学校側もどのように対応するか手探りです。

鳥取南中学校・鈴木勇喜雄校長:
「初年度なので実際に蓋を開けてみたら、ほとんど出願しなかったあるいは一つの高校に何百人も出願が集中してしまう。どちらになるのかが全く読めないところ。正直、教員も不安です」

学校では、生徒や保護者に制度の変更を周知するため、例年秋に開催している進路説明会を5月に前倒し。今後は、特色入試で出願する生徒に対し、自己PRのための志望理由書の作成などを個別に指導することにしています。

鳥取南中学校・鈴木勇喜雄校長:
「(学校が推薦などせず)生徒が自分で受けたい高校を選べるという点で意味ある変更だと思う」