10月1日に育児・介護休業法が改正され、妻の出産後に夫が休みを取得できる「産後パパ育休」の新設など、夫がより柔軟に休みを取れるようになります。一方で、従業員が少ない企業などでは、休みを取る社員に代わる働き手をどのように補うかなど課題も少なくありません。新しい制度のスタートを目前に、山陰の現状を取材しました。
社会保険労務士 寺本健太郎さん:
「男性の育児休業取得です。産後パパ育休という制度が10月1日からスタートします」
きのう浜田市で開かれた男性の育児休業についての企業向けセミナー。島根県西部の企業の人事担当者など約20人が参加しました。来月1日に改正される育児・介護休業法。新たに「産後パパ育休」制度が設けられます。出産直後の育児に夫も携われるよう生後8週までに最大4週間、分割でも取得できる育休です。これまでは生後8週までに最大8週間休むことができる「パパ休暇」1回と、それ以降の「育休」1回のあわせて2回までしか休みを取ることができませんでしたが、10月からは「産後パパ育休」と、分割取得が可能になった「育休」をあわせて、原則子どもが1歳になるまでに計4回、休みを取ることができます。家庭の事情にあわせて夫はより柔軟に休みを取れるようになり、男性の育児休業取得が進むと期待されます。
企業の担当者:
「男性の方で育休を取得する方はなかなかいないので取得が増えると会社に来ていただける方も増えるのでは」
「世の中の流れ。こういうことに積極的に企業としても取り組んでいかないと、と思っています」
企業側も男性の育休取得を後押しするよう対応を迫られていますが、中小企業などにとっては休みを取る従業員に代わる働き手の確保など課題が山積しています。大手保険会社が行なった「子育てに関するアンケート」によると、育休を取得した男性の約4割が職場復帰後に「仕事のモチベーションが上がった」と回答、育休取得による子育てと仕事、双方への好影響が示されました。一方で、制度改正により「育休が取得しやすくなると思わない」と回答した男性は4割近くにのぼり、その理由のトップは「職場の理解不足」でした。カギを握る「職場の理解」。これをどのように進めるか。
きのうのセミナーでは男性社員の育児休業取得の実績がある松江市の企業の担当者が自社の取り組みを紹介しました。
高浜印刷 高浜澄子専務:
「部署によって職種によって難しい面があると思います。できるだけお互いの仕事をシェアしていつでもバトンタッチできるように日々意識している」
この会社ではキッズルームなどの設備のほか、社員が何でも相談できる職場の雰囲気づくりなどを通じて子育て世代の社員が働きやすい環境を整えたことが男性の育休取得を後押ししたといいます。男性の育休取得の壁になっている「職場の理解」を進めることが少子化に歯止めをかけるうえでもカギとなりそうです。