松江市内の商店街にかつての賑わいを取り戻そうとする取り組みが進んでいます。
その一環としてまちづくりについて考えるイベントが企画されています。
菓子処、松江の代表的な銘菓を扱う店や地域に愛されるお茶の老舗など…。古き良き文化が受け継がれている松江市内の商店街。ここで来月開催されるのが…。

竹下 慧記者:
「商店街にありますこちらの空き店舗で、様々な職人技が体験できるイベントが行われます」

1980年代ごろまでは土曜夜市が開かれるなど、活気に満ち溢れていた松江市の商店街。この賑わいを取り戻そうと、3月に「まちづくりについて考える日」と題したイベントが開かれます。

彩雲堂・狩野郁雄さん:
「コロコロと転がしておへそのところまで」

イベントの体験プログラムの一つ、和菓子作り体験。市内3つの和菓子店の職人が伝統の技を教えてくれます。まもなく創業150年を迎える老舗・彩雲堂の職人がそぼろ状の餡をまぶした「きんとん」と春の桜をイメージした「練り切り」2つの和菓子づくりをレクチャーします。

彩雲堂・狩野郁雄さん:
「和菓子を作ることで、松江の食文化を全国的に認めてもらいたい」

イベント会場では他にも…。創業100年を越えるお茶の老舗・中村茶舗からはカフェメニューが登場。中でも注目は数量限定の「抹茶ラテ」です。

安部 大地記者:
「飲む前から抹茶の良い香りがします。甘い牛乳が加わり、味はまろやかになっていますが、お茶屋さんが点てる濃い抹茶の味もしっかりと感じられます」

このほか玄米ラテなど7種類のカフェメニューを用意。幅広い世代にお茶を身近に感じて欲しいとしています。

中村茶舗・中村万紀子さん:
「日常的に抹茶を飲まない方でも親しみやすいメニューを提供したいと思う。10代、20代の人たちにもお茶が楽しくて、おいしいと伝えられるように取り組んでいる」

市が、観光施策の目玉として「職人商店街」構想を掲げる中、イベント主催者は、民間主導の街づくりでその動きに弾みをつけたいとしています。

まつくる・中尾禎仁社長:
「今は大型店ができていって、郊外へ買い物に行かれる中でだんだん衰退していっているのが現状だと思っている。みなさんが街づくりに参加しやすいような起爆剤になればいいと思います」