2017年にはじまった「プレミアムフライデー」は、月末の金曜日に仕事を早く切り上げて、食事や買い物などを楽しみ、消費喚起にもつなげようという、キャンペーンです。
コロナ禍で忘れられた存在になっていましたが、新型コロナの「5類」移行を受け、外食需要回復の後押しにと関係者は期待しています。
対策緩和後初めての「月末の金曜日」、松江と米子で取材しました。

26日あさ、松江市の設備工事会社。
館内放送から流れてきたのは。

館内放送:
「本日はプレミアムフライデーです。3時になりましたら、仕事を終えプレミアムな時間を過ごしましょう」

午後3時に仕事を終えるよう社員に促しました。
そして、社員1人1人に手渡された封筒、中には現金4000円が入っていました。
松江市の島根電工グループは、2017年のスタート当初から「プレミアムフライデー」の取り組みに賛同、グループの4つの会社の全ての従業員およそ650人に、毎月最終金曜日、「プレミアムフライデー」の支援金として4000円を現金で支給しています。
コロナ禍の間も支援金を支給してきました。

島根電工 狩野悟司 総務部長:
「(コロナ禍では)使い方も非常に限定され、支援金の意味をなしてなかったのかなと理解しています」

新型コロナの位置づけが「5類」に移行して初めて迎えた「月末の金曜日」。
支援金を手にした社員は笑顔です。

社員:
「きょうは早く帰って、おいしい寿司を食べたいと思います」
「今月からは、自分だけじゃなくて子どもたちに喜んでもらえるように、この支援金を使いたいです」

一方、米子市の中心街で午後3時に始まったのは「地ビールフェスタIN米子」。
山陰両県のクラフトビールに、大山どり、そして、グリルソーセージ。
お酒のお供も充実しています。

まだ、日が落ちていない時間ですが、仕事を早めに切り上げた人たちが、ビールやグルメを満喫しています。

訪れた人:
「この時間から飲めるのがとてもいい、マスクもはずれて自由に会話もできて、飲めるって最高」

この地ビールフェスタは、米子市の中心商店街ににぎわいをつくりだそうと、2018年8月に始まりました。
毎月1回毎月最終金曜日、夕方前にオープン、コロナ禍前は「プレミアムフライデー」のイベントとしても親しまれていました。
しかし、コロナ禍の中では、一時、中止に。

再開後も、来場客が1000人を下回るなど厳しい状況が続いていましたが、新型コロナの「5類」移行直前の4月は、コロナ禍前に近い約1500人が来場しました。

実行委員 東條勝弘さん:
「まずは山陰のおいしい地ビールを揃えているので、しっかり飲んで味わってもらいたい、コロナが完全に落ち着いたわけではないと思うが、だいぶマスクも外されて、ある程度、マナー距離を保ちながら、しっかり楽しんでもらえると思う」

コロナ対策緩和を追い風に、街のにぎわい復活を。
「5類」移行後、初めての開催に主催者も期待を寄せています。