山陰に定着「コウノトリ」各地で巣立ちの準備進む(鳥取・北栄町、島根・雲南市)
鳥取県北栄町で誕生した2羽のヒナに、識別用の足環が付けられました。
山陰の各地で定着するコウノトリ。
巣立ちに向け、準備が着々と進んでいます。
巣の中で体を寄せ合う2羽のコウノトリのヒナ。
巣を作っているのは、鳥取県北栄町の高さ12メートルの電柱の上です。
2023年4月上旬には卵のなかでしたが、5月上旬には、親鳥と揃って大きく口を開ける姿が確認されていました。
そして、6月20日、巣立ちを前に、町職員などがヒナを捕獲し血液や羽毛を採取して健康状態をチェック。個体を識別する金属製の足環が取り付けられました。
ヒナを見守っていた地元の人:
「大きくなって、巣から首がチョンチョンって出てました。かわいいですね」
この北栄町の2羽のほか、2023年、鳥取県内では鳥取市で3羽、八頭町で4羽と過去最も多い9羽のヒナが確認されています。
兵庫県立コウノトリの郷公園・布野隆之さん:
「(北栄町では)2年連続で繁殖していますので、定着として北栄町に住んでいる事が確定したのかな。皆さん温かく見守っていただければ」
徐々に県内に定着しつつあるコウノトリ。
ヒナたちは8月ごろ巣立つということです。
一方、6年連続でコウノトリのヒナが誕生している雲南市では。
雲南市・石飛市長:
「名前はホープです」
2023年生まれた3羽のヒナの愛称が、21日決まりました。
3羽は市内の西小学校に設置された人口巣塔で、子育てが行われてきたため、このうち2羽の名前は見守ってきた児童が決め、1羽は市民公募により名付けられました。
児童が決めた名前は「ホープ」と「叶彩」。どちらも大きな希望や夢を載せて飛んでほしい、という願いが込められました。
「叶彩」を考えた小村澄葉さん:
「雲南市周辺を輝かせる素敵な存在になってほしい」
雲南市では2017年からコウノトリが子育てを行っていて、これまで24羽が巣立っています。
2023年生まれた3羽は今後、2週間程度巣への出入りを繰り返し、まもなく巣立ちを迎えます。