【ニュースソノアト】”農業大国”から日本の農機メーカーへ インド人新入社員が奮闘中(島根・松江市)
取り上げるのは4月に松江市の農機具メーカーに入社したインド人女性です。
農業大国から来た新入社員は日本文化に溶け込みながら夢の実現に向けて邁進しています。
2023年4月、松江市の農機具メーカー、三菱マヒンドラ農機に入社したインド出身のシルパさん。
インドの大学で工学系の勉強をし、日本で働くことを夢見ていましたが、コロナ禍のため、一旦、インド国内の日系企業に就職。
コロナ禍が明けたタイミングで再び就職活動を行い、念願の日本、さらにはインドとも関係の深い三菱マヒンドラ農機に入社が決まりました。
シルパさん:
「ちょっと緊張しましたけどexcited、楽しみです。がんばるぞ、おー」
入社から5ヶ月。
私服姿のシルパさんです。
仕事の休みを利用して同期入社の三谷さんとカラオケでリフレッシュです。
シルパさん歌唱:
【菅田将暉さんのまちがいさがし】
Q菅田将暉さんの曲好きなんですか?
シルパさん:
「そうです。初めて聞いた(日本の)曲なので」
シルパさんが日本に興味をもったきっかけは日本のドラマや音楽です。
三谷さん:
「全部恋愛ですよね」
シルパさん:
「lovestoryです」
日本で働きたいと思ったシルパさん。
シルパさん:
「日本は電気技術とか高い、インド(にとっても)良い印象があります。日本はやっぱり女性にとっても安心な国で、技術的にも生活するにあたってもいい国だと思って選びました」
その中でも三菱マヒンドラ農機を選びました。
三菱マヒンドラ農機は2015年、三菱農機と、インドの農機大手・マヒンドラ&マヒンドラ社が資本提携して現在の社名に。
農業が盛んなインドで生まれ育ったシルパさんは、母国にゆかりのある会社で、日本とインドを結びたいという夢を持っています。
シルパさん:
「最初はインドと日本の関係があるから農業をリスペクトしていて(インドでは)神様のような存在なので、農業を支える機械を開発したら貢献出来ると思ったので」
夢の実現のため、猛勉強中です。
シルパさん:
「ソフト設計に入って今勉強しています。会議の時に分からないことが出てきたらメモして後で聞くようにしています」
シルパさんの働きぶりは日本で働こうとする「後輩たち」にも刺激を与えています。
この日、職場に訪れたのは、日本で働くことに興味のあるインド人の大学生。
文科省が優秀な人材を日本に呼び込もうと企画、シルパさんは日本での自身の生活、仕事で叶えたい夢などを語り、後輩たちの道標になろうとしました。
シルパさん:
「日本来て大勢なインド人を見たのは初めて、日本に来たい・働きたいというインド出身の学生を見て、昔の自分のことを思い出した」
Q料理はインドでもしてた?
シルパさん:
「簡単の料理だけで、カレーはここ(日本に)来てから初めてです、全部初めてです」
1人暮らしは人生で初めて。
シルパさん:
「これは母が作ってくれたカレーに必要なスパイスを色々混ぜたものです。全てのスパイスを持ってくるのは大変なので」
試行錯誤しながら生活しています。
シルパさん:
「最初は遠いかなと言われたけれど、私は日本に行きたいという気持ちがずっとあったのでサポートしてくれました」
遠い日本での生活に、最初は心配していた両親も今では応援してくれています。
シルパさん:
「ホントに(良かったと思います)来る前にどうなるかと思ったけれど、来た時に田舎ですよと言われたけれど、私が住んでいた場所も緑が多いところで似てたので、みんな優しいです。特に「島根県」は」
半年足らずで日本での生活に慣れつつあるシルパさん。
シルパさん:
「自分で何か新しい技術を開発したいです。もう1つは、最近、日本来てから色んなところに旅行にいく趣味を見つけたので、もっと日本のいろんな場所にいきたいです。これが「夢」です」
夢の実現に向け、大好きな日本で実りある日々を送っています。