「数百から数万分の1」。これは、骨髄移植を必要としている患者にドナーが見つかる確率です。きょうだいや親戚など、血縁のない人から、移植を受ける場合、適合する確率は、数百人から数万人に1人とされています。そして、この移植を待つ患者は、年間およそ2000人いるということです。まさに、骨髄移植が「命のリレー」と言われるゆえんですが、その課題と新たな動きを取材しました。

福島県大玉村にある商業施設の駐車場。4月27日、献血バスが来て、あわせて骨髄バンクのドナー登録会も行われました。ドナー登録ができるのは、18歳から54歳までの健康な人で、2ミリリットルの採血を経て、登録の手続きが完了します。また、登録の後は、実際に提供するまでの流れについて、説明を受けることもできます。

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県骨髄バンク推進協議会・吉田孝行さん「患者さんとしては最後の望みになるので、最後の砦を守るという意味で骨髄ドナーは大切」

ドナー登録した後、どのような流れで、提供することになるのでしょうか。

登録〜提供まで…職場や学校の理解も必要

登録後に白血球の型が一致した場合、登録した携帯電話のショートメッセージなどに、通知が届きます。その後、医師の問診や説明や採血など、確認の検査が行われます。正式にドナーに選ばれると、同意の確認や健康診断を経て、骨髄液を採取し、移植するという流れです。

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骨髄液の採取には入院が必要で3泊4日ほどと言われており、前後も含めると、ドナーは10日間ほど、医療機関に通う必要があります。本人の負担もさることながら、10日間となると、職場や学校の理解も必要になってきます。

こうした中、福島県内でこの春、新たに「ドナー休暇」を導入した団体があります。

導入進む「ドナー休暇」

JA福島中央会や厚生連など、5つの団体で構成するJA福島五連は、この春までにすべての団体で、骨髄ドナー休暇制度を導入しました。ドナーに選ばれた職員は、検査や入院をする際、最大10日間の特別休暇を取得できます。導入を決めた管野啓二会長は、その理由をこう話します。

JA福島五連・管野啓二会長「注射1本というわけにはいかないので、かなり本人の負担で、心理的な負担と体力的な負担になる部分もある」

管野会長は、休暇を取得できる風土を職場に作ることが命を救うことにつながると期待します。

JA福島五連・管野啓二会長「この制度にのって進めていくためには、組織として職場の理解、上司の理解が必要」

ドナー休暇制度の導入は、福島県内で6例目と多くはありません。ドナーをめぐっては、仕事を理由に辞退するケースもあるということで、こうした制度は、非常に大切です。こうした動きをきっかけに、広まっていくことが期待されます。