5月も中旬を迎え、コメどころでは田植えがピークを迎えているところも多くなっています。食卓を支えるコメだけに、価格高騰がいつになったら収束するのか気になるところですが今、そのコメを脅かす厄介者が忍び寄っています。

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15日、富山県射水市にある農事組合法人「下村三箇」の田んぼでは組合のメンバー4人がコシヒカリの苗を植えていました。

コメの価格は前年同期比の“2倍”に

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長く続くコメの価格高騰。

農林水産省によりますと、12日に発表した全国のコメの販売価格は5キロで4214円と前年同期比の2倍となっています。

農事組合法人下村三箇 前川和弘 代表
「価格が上がれば、我々にも反映されることは間違いないが、あまり価格が高騰しすぎると、それもまた一個人としては困る。ある程度、我々にも消費者にも恩恵があるほどの中間値で推移してもらえれば」

稲を荒らす厄介者が“急拡大”

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これから注意しなければいけないのは稲を荒らす病害虫です。

特にカメムシの仲間『斑点米カメムシ類』は玄米にまだらな点が付く『斑点米』を作り、コメの品質低下を引き起こします。

富山県内で病害虫の生息調査を行っている農業研究所によりますと、2024年の発生量は、前年の冬から暖かい日が続いたため、過去20年を遡っても多かったといいます。

『斑点米カメムシ類』の中でもいま全国で急拡大しているのが「イネカメムシ」です。

富山県農業研究所病理昆虫課 向野貴養 課長
「イネカメムシは早生だけでなく、中生、晩生にも加害していくので、すごく問題になっている」

イネカメムシの大きさは約1センチ。

『斑点米』を作るだけでなく、出穂期から稲穂に害を与え実りが悪くなる「不稔」を引き起こします。

富山・長野・新潟に忍び寄る“影”

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イネカメムシは7年ほど前から急増し、今のところ県内では生息が確認されていませんが、2024年は石川県や福井県でも初確認され、その勢いは37都府県に及んでいます。

富山県農業研究所病理昆虫課 向野貴養 課長
「富山県内でも(イネカメムシが)みられるようになった場合は、防除時期を現行の穂揃期と傾穂期だけでなく、防除時期も検討しないといけない」

富山県農業研究所によりますと、カメムシは飛んだり荷物に付着したりして遠くに移動するため、生息域の拡大を防ぐのは不可能だとして、新しく確認された場合は、農薬を散布する防除時期の見直しが必要になるとしています。