「卵ショック」名古屋の食文化「喫茶店」も打撃 「卵の値段は今までみたことがない高値」店も困惑
小牧市に新しくできたのは、畜産総合センター種鶏場です。およそ4万1000平方メートルと広大な敷地で育てられるのは愛知県のブランド地鶏、名古屋コーチンおよそ7000羽です。ここで育てられるのは名古屋コーチンの基礎となる原種鶏などで生産農家が飼育する名古屋コーチンの親鳥にあたります。
「こちらは名古屋コーチンの原種鶏を育てる施設ですが、感染症対策にもかなり力を入れています」記者リポート
新しい鶏舎は野鳥や小動物の侵入を防ぐためにカーテンで2重の仕切りにして、密閉された環境を作り上げていました。その他にも、鶏舎の入口を減らし、消毒を徹底するほか敷地に入る車両に対しては、自動で消毒する装置も導入しました。
「(鶏舎に)入る人間の消毒、鶏舎のウイルスのコントロール。しっかりとした生産体制を築くことが大事」愛知県農業水産局畜産総合センターの中谷洋種鶏場長
鳥インフルエンザの拡大で鶏卵の供給が不足していることを受けて、卵の価格の高騰が止まりません。販売会社大手のJA全農たまごによりますと、卵の卸売価格は、名古屋地区でMサイズ1キロあたり、20日、360円となりました。去年2月は160円で取引されていたため、この1年間で2.25倍に高騰したということになります。
「今もドラッグストアで見てきたけど220円くらいだったので高いなと感じる」「うちはよくゆで卵を使うから。なくてはならない」街の人
卵の供給不足で外食産業には卵ショックが。マクドナルドは、春の期間限定商品、てりたまシリーズを一部店舗で販売休止する場合があると発表。卵の代わりにチーズを使った新商品を販売しています。さらに、崎陽軒は今月2日から当面の間、炒飯弁当の販売を休止。横濱チャーハンは、レシピ変更して販売を継続しています。
さらには、名古屋の食文化の1つ喫茶店にも影響が出ていました。名古屋市中区大須にある喫茶店、はやしやでは。
70年以上続くたまごサンドにはLサイズの卵3つをふんだんに使っています。しかし。
「上がり具合には本当にびっくりする。この値段は(店を)やりはじめてから見たことない数字」はやしや・吉田みどり店長
この店では10日に1回、5キロの卵を仕入れていますが、以前に比べ仕入れ価格は900円ほど上がったといいます。
「卵はいろいろな材料に使う。朝はモーニングで目玉焼き、サンドイッチ、オムライスとかで使うのでなかなか痛いですよね」はやしや・吉田みどり店長
さらに。
「光熱費も痛い。心臓が凍る。先月の金額なんかは、同じ容量でこんだけ上がるのか。1.5倍上がった。(値上げは)どこまでなのか」はやしや・吉田みどり店長
果たして卵の価格高騰はいつまで続くのでしょうか。