
ちどりの名物女将「齊藤節子さん」
蒲郡駅からほど近い「蒲郡北駅前地下街」は、「日本一短い」といわれている地下街。駅前にある地下街への入り口はなんともいえない暗さがあり、地元の人からも「入るのはちょっと勇気がいる」といわれるほどです。
御年82歳の女将が切り盛りする老舗居酒屋

ほんのり暗い地下街
恐る恐る地下街へと降りていくと、通路の先にあったのは軒を連ねる数軒の店。短いながらも、現役の地下街として居酒屋などが今でも営業しています。
この蒲郡北駅前地下街で最も古いお店が「ちどり」。御年82歳になる2代目女将の「せっちゃん」こと、齊藤節子さんが切り盛りする老舗居酒屋です。
創業当時から変わらぬ親鶏を使ったやきとり

看板メニューのやきとり
昭和20年に蒲郡駅前の商店街で開業したちどりは、56年前に蒲郡北駅前地下街へと移転しました。創業から変わらぬ親鶏を使ったやきとりが看板メニューのちどり。おいしい料理やお酒、そして何よりもせっちゃんの優しい人柄に惹かれて集まる常連さんたちでいつも賑わっています。

与子(ともこ)さん
そんなちどりのアイドル的存在となっているのが、節子さんの三女であり3代目女将の与子(ともこ)さん。現在は17時から19時までは節子さんが、19時から23時までは与子さんがお店に立ってお客さんを迎えています。
19時以降には裏メニューも提供

頭(親子丼の上の部分だけ)
19時以降には与子オリジナルの裏メニューも登場。鉄板で提供される「ふわふわオムレツ」や、ありそうでなかった「頭(親子丼の上の部分だけ)」といった変わり種のメニューや濃い目のチューハイ、そして気さくで明るいおもてなしでお客さんを楽しませています。
3つの仕事を掛け持ちしながら子育て

ちどりの女将を続ける2代目と3代目
昭和40年に両親から「ちどり」ののれんを受け継いだ2代目のせっちゃん。昼・夜3つの仕事を掛け持ちしながら、女手一つで3人の娘を育てました。
そんな優しい人柄で愛されてきた節子さんと気さくで明るい与子さんに、ちどりの常連さんが贈ったのがオリジナルソング。その歌詞には、ちどりに集う常連さんたちの心からの思いがぎゅっと詰まっていました。
ずっと愛される店でありたい

常連客同士、すぐに仲良くなれる
「頑張っていて良かった」と話す2代目の節子さんに、「ずっと愛される店でありたい」と応える3代目の与子さん。日本一短い地下街にある昭和レトロのやきとり屋さんには、たっぷりの人情であふれています。
取材協力【ちどり】

ちどり
【ちどり】
愛知県蒲郡市元町7-1 蒲郡北駅前地下街
電話:0533-69-9884
営業時間:17:00〜23:00
定休日:日曜日
メニュー:
「やきとり」1本100円
「焼酎グラス」400円
「おでん」1個100円
「湯豆腐」400円
裏メニュー:
「オムレツ」400円
「山田スペシャル」600円
「頭(親子丼の上)」400円