リニア工事をめぐり、南アルプスの環境への影響を議論する国の有識者会議がまとめた「報告書案」について、静岡市の難波市長は「生態系の知見が高まった」として評価する考えを示しました。

リニア中央新幹線のトンネル工事に伴う環境への影響については、2022年6月から国の有識者会議で議論されていましたが、11月、1年5か月の議論をまとめた「報告書案」が了承されました。

この報告書案には、今後、JRの計画をもとに、南アルプスの動植物への影響予測や、モニタリングを継続的に行い必要に応じて対応を見直すことで、影響を最小限に抑えることが記載されています。しかし、この報告書案について、川勝知事は「生物調査が不足している」などと指摘。「有識者会議の議論は不十分」だとして、不信感をあらわにしていました。

一方、静岡市の難波市長は22日、報告書案について「生態系などについて知見が高まった」と評価しました。

(静岡市 難波市長)

「科学的根拠に基づく議論によって、南アルプスの生態系と環境影響評価の方法について知見が非常に高まった。市の協議会もあるので、委員と議論してそれを参考にして市の見解をまとめたい」

また、リニア問題をめぐって静岡市は、県で6年半にわたり対応してきた織部康宏さんを県から引き抜くかたちで、20日から環境政策監として採用しました。この狙いについて、難波市長は…。

(静岡市 難波市長)

「(リニア問題の)全体を知っていて、どういう方向に持っていけば、うまく進むかをわかっている人物なので期待している。市の協議会や流域市町との意見交換の際は織部 環境政策監に出席してほしい」

このように話し、リニア問題の解決に向けて、中心的な役割を期待していると話しました。