大手電力7社が申請している家庭向けの電気料金の値上げについて、政府は6月から認める方針を固めた。物価高など家計が苦しくなる中、更なる負担の増加に街の人からは悲鳴が…。
5月16日、政府は物価問題に関する関係閣僚会議を開き、大手電力7社が国に申請している「家庭向けの電気料金」の値上げを了承した。
これにより東京電力では、標準的な家庭で、6月から約13%の値上げとなる。
東京電力の電気料金の推移をみてみると、標準家庭で2022年8月に、9100円台にまで上がった。その後、政府の補助金で、月 約1800円の負担軽減となったものの、今回の決定により5月に比べ約900円上がり、7600円台になる見込みとなった。
また、政府の負担軽減策が終了する11月以降は、9500円台となる可能性もある。続く電気料金の値上げに、東京電力管内である沼津市民からは“悲鳴”が…。
(80代 沼津市民)
「値上げは困る、全て値上げしている」「何か方法はないのか、何でも上げればいいってものではない」
(40代 沼津市民)
「これが1月の電気代、5万5000円…」「生活が大変になる、働いて稼いだものが電気代に消えていく」「ちょっと厳しい」
一方、中部電力は「すぐに料金を上げなければいけない状況ではない」として、当面は現行水準を維持する方針だとし、電気料金の値上げを申請していない。
また、5月17日に続き18日も各地で30℃以上となるなど、5月にも関わらず「真夏日」を記録した県内。
静岡市内の家電専門店では、これからの夏本番を前に、エアコンの売れ行きが伸びているという。
(ノジマ新静岡セノバ店 担当者)
「ことし暑いということもあって3月頃からエアコンの販売が増えている」「これから暑くなると工事が忙しくなるので、前もって涼しいときに買う客が多い」
店内で目についたのが「省エネ」の文字。今後の電気料金の値上がりを見据えて、節電機能のついたエアコンを購入する客が増えているという。
(ノジマ新静岡セノバ店 担当者)
「今年は電気料の問題、省エネをかなり意識している」「『省エネのエアコンはいくらですか?』という問い合わせが多い」「エアコンは10年使う。年間2万〜2万5000円節電できると、10年間で20万円くらい違ってくる」「節電対策を意識して買ってもらっている」
夏を前に値上がりする電気料金。節電が求められる中、今後、節電商品に、さらに注目が集まっていきそうだ。