
政府は、3月にも子どもの学校でのマスク着用を緩和するよう協議をすすめている。こうした動きについて学校の現場や医師の意見は…。
岸田総理は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけを現在の「2類相当」から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げる考えで、26日、関係閣僚と詰めの協議を行っている。「5類」への引き下げに合わせて政府は、マスク着用のルールについても緩和する考えを示している。子どものマスク着用については、小中学校の卒業式に間に合うよう、3月にも学校でのマスク着用を緩和すべきという意見も出ていて、慎重に検討が進められている。
子どものマスク着用緩和について街の人は…。
(小学生と中学生の親)
「下は男の子なのでマスクはしたくないと言うが、上は娘なので恥ずかしいみたい、マスクを取るのが」
(小学5年生の親)
「気遣いながらとは思う、場所を考えながら着けたり外したり。感染対策には気を付けたいので思い切り外すことはないと思う」
静岡市清水区にある静岡サレジオ小学校。沼波校長は、マスク着用の緩和については「賛成」としながら「不安」もあると話す。
(静岡サレジオ小学校 沼波 岳臣 校長)
「(マスクを)外していいとなった瞬間に、『外しましょう』というふうには考えていない、状況を見て。保護者の皆様にとっても安心であると思えた時に少しずつ段階を追って、場面に応じて、『この場合では外していいでしょう』、『この場面では着けましょう』ということを判断しながら実行していきたい」
こちらの小学校では授業中はマスク着用、運動中は外すなど場面によって、マスク着用のルールを決めている。
マスク着用緩和の議論について子どもたちは…。
(児童)
「私はまだ漬けていたいなと思う。コロナにかかる方がもっと大変だし、家族がコロナになったら。(家族と)離れてしまうから寂しい」
(児童)
「僕は外したいと思う。息苦しくて、友達の顔とか見えないので、コミュニケーションがとりにくい」
一方、、子どものマスク着用緩和について、感染症の専門家は「病原体への抗体を作るためにもマスクを外すことには賛成」と話す。
(浜松医療センター 矢野 邦夫 医師)
「感染症の問題になるが、子どもの頃に様々な病原体に曝露して感染するわけだが、多くの感染症は飛沫とか、唾液で感染していくが、今の子どもたちは子どもの時から感染するチャンスを奪われていた、3年間。これから感染することで(他のウイルスの)免疫がついてくると思う」
矢野医師は今後、新型コロナが「5類」へ引き下げられれば、大人も含めてマスク着用緩和の流れになると話している。