2017シーズンの明治安田生命J1リーグは早くも折り返し地点に。DAZNマネーで増加した分配金などを巡る争いも背景に存在していることから、優勝争いのみならず、例年以上に戦いが激化している。超ワールドサッカー編集部は、このタイミングでJ1全18クラブを中間評価。今回は浦和レッズ編をお届けする。

◆高齢化と勤続疲労で失速
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チャンピオンシップの前に2年連続涙を呑んだ中、悲願のリーグ優勝を目指した今季、新戦力ラファエル・シルバの早期フィットにより攻撃力が爆発。FW興梠慎三もハイペースでゴールを重ね、Jリーグと歴代王者が同居したAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を順調に勝ち進めていった。

しかし、4月30日に行われた大宮アルディージャとのさいたまダービーで敗れて以降、急失速。とりわけ守備が崩壊し、ACLで済州ユナイテッド相手に大逆転でベスト8進出を決めたものの、Jリーグでは大宮戦以降の9試合で2勝1分け6敗と大きく躓き、首位から8位まで後退した。

失速の要因は就任6年目を迎えたペトロヴィッチ体制下での主力の高齢化、メンバーの固定による勤続疲労が挙げられる。結局、新加入選手ではラファエル・シルバを除いて戦力になっておらず、選手層に厚みをもたらせなかったことが響いた。

◆ポジション別採点
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【GK&DF】30/100点満点
昨季はシーズンを通して28失点に抑えた堅守はどこへやら。今季はシーズン折り返しの時点で30失点と守備が崩壊した。守護神のGK西川周作もらしくないミスが目立ち、代表落ちの屈辱を味わった。DF森脇良太、DF槙野智章らも守備面で集中を欠く場面が多く、守備崩壊の要因となっている。

【MF】50/100点満点
中盤のバランスも決して良いとは言えない。昨季は攻守のバランスに優れたMF阿部勇樹、MF柏木陽介のコンビだったが、今季は勤続疲労の影響か、ミスが目立つ上にソリッドさに欠け、不安定な試合運びに直結してしまっている。サイドに関してもマンツーマン気味に対応された際に、MF関根貴大、MF駒井善成らドリブラーは苦戦を強いられた。

【FW】80/100点満点
攻撃陣に関してはラファエル・シルバの加入でシーズン序盤は驚異的な破壊力を見せ付けた。ただ、ラファエル・シルバが負傷して以降は失速。興梠の得点力も陰りが見え始め、無得点試合も増えた。また、対戦相手がマンツーマン気味に対応してきたことでコンビネーションプレーが通じず、失速の要因となった。

◆超WS的前半戦チーム内GOODプレーヤー
FW興梠慎三(30歳/No.30)
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明治安田生命J1リーグ:17試合(先発17回)/12ゴール
自身のキャリアハイとなった昨季の14ゴールに、シーズン折り返し時点であと2ゴールに迫る鮮烈な活躍を見せた。ラファエル・シルバとの相性の良さを見せ付けて2度のハットトリックを達成するなどゴールを量産した。

◆超WS的前半戦チーム内BADプレーヤー
GK西川周作(31歳/No.1)
明治安田生命J1リーグ:17試合(先発17回)29失点
防ぎようのないシュートも多く、決して彼だけの責任ではないが、ゴールを守る門番としてBADプレーヤーに挙げた。実際、これまでよりチームを救うファインセーブが少なく、セーブ率の低さが際立っている。足元の巧さも求められる近代のGKだが、セーブ率が悪いようでは本末転倒となってしまう。

◆守備立て直しが急務
首位のセレッソ大阪とは9ポイント差と今後優勝争いに割って入っていけるかは微妙なところ。いずれにしろ、崩壊した守備を立て直せないようでは上位進出はままならない。まずは守備の立て直しが急務となるが、頑なペトロヴィッチ監督はメンバーや戦術を変えずに乗り切ることができるか。早々に優勝争いから脱落するようであれば、解任も致し方ない状況だ。