「明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017」と銘打たれた、鹿島アントラーズvsセビージャが、22日に県立カシマサッカースタジアムで行われ、2-0で鹿島が勝利を収めた。

直近の公式戦9試合8勝1分けで明治安田生命J1リーグでも2位につけている好調の鹿島は、[4-4-2]を採用。GKに曽ヶ端、4バックに昌子、植田、西、伊東、MFにレオ・シルバ、レアンドロ、中村、三竿健、FWにペドロ・ジュニオール、金崎を並べた。今シーズン主力としてチームを支えている遠藤、小笠原、土居、鈴木はベンチからのスタートとなった。

対するセビージャは、昨シーズン指揮を務めたサンパオリ前監督の後任であるベリッソ新監督の初陣となった17日のセレッソ大阪戦を3-1で完勝し、初陣を飾った先発メンバーから8名を変更。GKにソリア、4バックにコルシア、ラングレ、エスクデロ、パレハ、中盤の底にピサーロ、2列目にバネガ、ガンソ、FWにコレア、ムリエル、モントーヤを起用し、[4-1-2-3]を採用した。昨年行われたクラブ・ワールドカップ(CWC)の決勝でリーガエスパニョーラ王者のレアル・マドリーを追い詰めた鹿島との一戦に、アタッカーを多く配した攻撃的布陣で臨んだ。

鹿島のキックオフで始まった試合は、落ち着いた入りを見せた。人数をかけ過ぎずにシンプルなプレーをする鹿島に対し、セビージャは深追いをせず、両チームとも中々シュートまで持ち込めない。ファーストシュートは8分、金崎がボックス手前右で相手に身体を当てながらドリブルを仕掛け、ペドロ・ジュニオールにパスを供給。ペドロ・ジュニオールがシュートを放ったがDFにクリアされた。直後の9分、右サイドバックのコルシアがカウンターからボックス内まで侵攻しチャンスを作ろうとしたが、鹿島DFに囲まれ決定機とはならず。睨み合いが続いた。

鹿島はペドロ・ジュニオールや金崎が身体の強さを活かして起点になろうとするが、ボールを持つと素早くセビージャDFに囲まれ、チャンスを作れない。逆にセビージャは、本来トップ下でのプレーを得意とするバネガが低い位置まで降りてボールに絡み支配率を高めると、主導権を握り始める。

24分、セビージャが決定的な場面を迎えた。ボックス手前中央で細かいパスを繋ぎ鹿島DFを中央に引き付けると、右サイド深くまでオーバーラップしたコルシアにボールが渡る。そのままシュートまで持ち込むも曽ヶ端がファインセーブ。こぼれ球に詰めたムリエルがシュートを放ったが、DFが懸命にブロックしチーム一丸となって失点を防いだ。サイドに幅を持たせているセビージャが、チャンスを増やし始める。35分にもガンソからのパスを受けたムリエルのポストプレーから、コレアがボックス内で一対一の場面を迎えたが、左足でのシュートは枠を外れた。

前半終了間際、ボックス内左でルーズボールを拾ったムリエルが左足を振り抜く。枠を捉えていたがGK曽ヶ端が足で軌道を逸らし、再びファインセーブで会場を沸かせた。粘り強い守備力を発揮した鹿島がセビージャの猛攻を凌ぎ、スコアレスで試合を折り返す。

セビージャはハーフタイム中に4枚を交代。ムリエル、バネガ、エスクデロ、パレハを下げてC大阪戦2得点のイェデル、クローン=デリ、マトス、メルカドを投入した。鹿島は3枚を代え、レアンドロ、昌子、西を下げて遠藤、ブエノ、山本を起用した。

57分、後半から入ったクローン=デリとイェデルが絡み左サイドを崩すと、オーバーラップしたマトスにボールが繫がり、クロスが上がる。走り込んだコレアがジャンピングボレーで合わせたが、ミートできずに打ち上げた。

62分、セビージャはコレア、ピサーロ、ガンソを下げ、サラビア、エンゾンジ、ラッソを投入。鹿島は金崎、ペドロ・ジュニオール、レオ・シルバを下げ、鈴木、土居、安部を投入した。

68分、鹿島のカウンターが発動し、土居と鈴木が相手DFと数的同数のチャンスを迎えたが、シュートまで持ち込めず。69分には、再び鹿島がカウンターの場面。今度は安部がシュートに持ち込んだがGKに阻まれた。得点には結びつかないまでも、徐々に鹿島が流れを引き寄せ始める。すると、72分に鈴木が貴重な先制点を決めた。安部が中盤でボールを受けると、スピードに乗ったドリブルで相手を2人かわし、ボックス内へ。GKとの一対一となったが、斜め後方から走り込んでいた鈴木へのパスを選択。鈴木がこれを無人のゴールへ流し込んだ。

ビハインドを抱えたセビージャは攻勢を強めるも、守備へ力を割く相手の牙城を崩せず。前半に多く見られたサイドを広く使った攻撃も、チーム全体で守り抜く鹿島に対応された。それでも86分、イェデルがボックス内フリーでシュートを放つ。しかし、曽ヶ端のファインセーブにまたも阻まれた。

試合終了間際、鈴木が再び得点を決める。91分、CKのキッカーを遠藤が務めると、弾道の高いボールが上がる。相手DFに競り勝った鈴木がヘディングシュートを放つと、ゴールへ吸い込まれた。試合はこのまま終了。守備の時間の長かった鹿島が、猛攻をかけたスペインの強豪セビージャに完封勝利を果たし、J1リーグ再開へ向けて勢いをつけた。