29日に明治安田生命J1リーグ第19節の北海道コンサドーレ札幌vs浦和レッズが札幌ドームで行われ、2-0で札幌が勝利した。

ホームの札幌(勝ち点16)は4勝4分け10敗で15位と、降格ラインの16位・大宮アルディージャ(勝ち点15)との勝ち点差がわずか「1」という状況だ。それでも、直近のリーグ戦2試合で1勝1分けと勝ち点を積み上げている。先発は、前節の大宮戦から3名変更。出場停止が解けて1日の第17節清水エスパルス戦以来の出場となるエースの都倉、“タイのメッシ”と称されるチャナティップがリーグ戦初の先発に名を連ねた。

9勝2分け8敗で暫定8位に沈んでいる浦和(勝ち点29)は、22日に前倒しで行われた第22節のセレッソ大阪戦からスタメンを3名変更。今節ラファエル・シルバを出場停止で欠いたほか、ズラタン、宇賀神をベンチに置き、武藤、李、駒井を起用した。C大阪戦に2-4で敗北しリーグ中断明けの試合で出鼻をくじかれているため、残留争いに巻き込まれている下位の札幌に対し、確実に勝利を収めることが求められている。

リーグ戦デビューを飾ったチャナティップが開始2分で早々に初シュートを放った。ボックス手前でボールを受けると、ドリブルを開始。独力で前を向き、右足で放ったミドルシュートはゴール右に外れた。

柏木や阿部を起点に浦和がボールを保持する展開が続くと、10分に関根が左サイドからクロスを供給。ボックス内で反応した武藤が頭で合わせたが、枠を外れた。19分にも関根が左サイドからクロスを上げたが、李が左足で放ったシュートはゴール上方に打ち上がった。

32分、札幌のエースが貴重な先制点を決めた。左CKのキッカーを大宮戦でFKから2得点を決めた福森が務めると、左足から放たれた質の高いボールがボックス内で待つ都倉へ。槙野との競り合いを制した都倉が頭でゴール左に叩き込んだ。さらに39分、ビハインドを追う浦和に更なる不運が訪れた。都倉と接触した槙野にレッドカードが提示され、退場に。前半の内に守備の要を欠き10人で戦うこととなった。

折り返しを迎える前に追いつきたい浦和は、鋭い縦パスを多用した攻めを繰り返すも、チャンスを作るには至らず。浦和はハーフタイム中に大胆な3枚替えを敢行。李、武藤、森脇に代えてズラタン、宇賀神、那須を投入して後半に臨んだ。

流れを引き寄せたい浦和だったが、後半のファーストシュートを放ったのは札幌だった。47分にボックス内で都倉がDFを背負いながらも振り向いて右足を振り抜く。得点とはならなかったが、枠を捉えたシュートが浦和ゴールを脅かした。悪い雰囲気を振り払えない浦和に、再びアクシデントが発生。49分に、相手と競り合った那須が負傷し、担架でピッチの外へ。プレーを再開することはできず、交代枠3名を使い切っている浦和は9人での戦いを強いられることとなった。

それでも、勝利を諦めない浦和がチャンスを重ねていく。54分に宇賀神のクロスに合せたズラタンのヘディングがポストを叩くと、56分にはCKから遠藤が頭で合わせゴールマウスを襲った。得点には至らなかったが、怖さを見せていく。

63分、チャナティップが再び存在感を示した。ボックス手前左でボールを受けると、ボックス内へ侵攻し細かいドリブルで浦和DFを翻弄。時間を作ると、ボックス手前でフリーとなっていた都倉へパスを送る。都倉が放ったダイレクトシュートは枠を外れたが、“タイのメッシ”がチャンスを演出した。リードしている札幌は直後の64分に、そのチャナティップを下げて新加入ジェイを投入し、ロングボールを多用する戦い方にシフトした。

さらに、75分には4月30日の磐田戦以来、約3ヵ月ぶりの得点をマークした都倉を下げ、小野を投入。すると試合終了間際の88分、小野がジェイの加入後初得点を演出し、浦和を突き放した。右サイド深い位置でボールを受けた小野が、質の高いクロスを供給。ボックス内で反応したジェイが頭で合わせて、ネットを揺らした。

浦和の奮闘も空しく試合は2点差で終了。札幌は新加入のチャナティップ、ジェイの躍動や、都倉の10試合ぶりの得点、ベテランの小野のアシストと、多くの良い材料をホームで披露し、リーグ後半戦の巻き返しに向けて貴重な勝ち点「3」を積み上げた。対する浦和は中断明け2連敗となり、ペトロヴィッチ監督解任も囁かれる中、悪い雰囲気を断ち切ることはできなかった。