リーガエスパニョーラ第17節、レアル・マドリーvsバルセロナの“エル・クラシコ”が23日にサンティアゴ・ベルナベウで行われ、アウェイのバルセロナが3-0で完勝した。

序盤戦で4位に甘んじる昨季王者マドリー(勝ち点31)が暫定勝ち点差11を追い、無敗で首位のバルセロナ(勝ち点42)をホームに迎える今季最初の伝統の一戦。

直近のリーグ戦でセビージャ相手に5-0の大勝を飾ったマドリーは、FIFAクラブ・ワールドカップでも史上初の連覇を達成。リーガでの巻き返しに向け、良い形で宿敵との大一番を迎えた。ホームで戦う今季最初のクラシコに向けては全体練習への合流が遅れたエースFWクリスティアーノ・ロナウドも無事先発入りを果たし、現状のベストメンバーが揃った。その一方で、争点となっていたイスコとベイルの起用法に対して、ジダン監督は今季リーガ初先発となるコバチッチの抜擢という第3の選択肢を選んだ。

一方、エースFWメッシの圧倒的な個人技と、GKテア・シュテーゲンを中心とした堅守を武器に欧州4大リーグで唯一となる公式戦無敗(24試合)を継続中のバルセロナは、開幕前に行われたスーペル・コパで屈辱的な連敗を喫した宿敵相手のリベンジを目指す。直近のデポルティボ戦からは先発1人を変更。負傷のアルカセルに代わって累積警告を考慮して温存されたブスケッツが戻り、ユムティティの代役にヴェルメーレンを起用した以外、現状のベストメンバーが揃った。

逆転優勝に向けて勝利が必須のホームのマドリーが立ち上がりからアグレッシブな入りを見せる。開始2分には右CKの場面でクロースからのボールをヴァランが頭で合わせ、これをファーのC・ロナウドが再びヘディングシュート。クロスバーの内側を叩いたボールがネットを揺らすが、ここはオフサイドの判定でゴールは認められない。

最初のゴールチャンスを逸するもカゼミロをアンカーに配した[4-1-3-2]の布陣を採用したマドリーは、守備時のフリーマンとしたコバチッチがメッシとブスケッツを徹底マークするなど、アグレッシブな守備でバルセロナにボール保持を許さない。10分には左サイドを崩してクロースの折り返しからボックス中央のC・ロナウドにシュートチャンスも、ここは力が入り過ぎてうまくミートできない。

一方、相手の守備にハメられて全くボールを繋ぐことができないバルセロナだが、順位表のアドバンテージを生かし守備を重視した戦いで無失点を続ける。17分にはようやくパウリーニョが最初の決定機に絡むと、徐々にメッシが起点になり始めて反撃を開始。その後は再び押し込まれるが、30分にはこの試合最大の決定機。右サイドに流れていたメッシから絶妙な浮き球のスルーパスが出ると、これに抜け出したパウリーニョがボックス内で体勢を崩しながらも右足のシュート。だが、ここは相手GKケイロル・ナバスがわずかに指先で触って枠の上に弾き出す。

前半半ばから終盤にかけては一進一退の攻防が続く。38分には左サイドでのイニエスタとメッシの仕掛けからメッシがボックス左ライン際でクロス。これをパウリーニョが頭で合わすが、枠の左を捉えたシュートはGKケイロル・ナバスが好守で防ぐ。42分には左サイド深くをえぐったマルセロのクロスに対して、DFの死角から前に入ったベンゼマが頭で合わすが、このシュートは右ポストの外側を叩いて枠の右に外れた。そして、白熱のミラーゲームはホームのマドリーペースもゴールレスでの折り返しとなった。

互いに選手交代なしで迎えた後半、前半から飛ばしていたマドリーがやや抑え気味の入りを見せたことで、後半立ち上がりはアウェイのバルセロナがボールを保持する展開に。53分にはイニエスタの縦パスに抜け出したジョルディ・アルバが左サイド深くでマイナスに折り返す。これをボックス内のスアレスがダイレクトシュートもGKケイロル・ナバスのセーブに遭う。

それでも、後半に入って良いリズムで試合を進めるバルセロナは54分、相手のお株を奪う縦に速い攻撃から先制点を奪う。自陣中央で相手のプレッシャーをいなしたブスケッツが中央で浮いたラキティッチに縦パス。ここでラキティッチがドリブルでボックス付近までボールを運び、右を併走するセルジ・ロベルトに丁寧なパス。最後はセルジ・ロベルトの絶妙なダイレクトパスに反応したスアレスが左サイドからゴール前に走り込み、右足ダイレクトシュートを流し込んだ。

スアレスのリーグ戦3試合連続ゴールで均衡が破れたクラシコは、その後もアウェイチームが主導権を握る。すると64分、試合の行方を左右する決定的な出来事が起きる。バイタルエリアでボールを持ったメッシがボックス左に走り込むスアレスに絶妙なスルーパス。ここでスアレスは2度のシュートをGKのセーブと右ポストに続けて阻まれる。だが、こぼれ球を拾ったパウリーニョのヘディングシュートをゴールカバーに入ったDFカルバハルがハンドで防ぎ痛恨のPK献上と共に、一発レッドで退場処分に。これをキッカーのメッシが冷静に決めて2017年の総得点で単独トップとなる54得点を記録した。

2点ビハインドに加えて数的不利まで背負ったマドリーは、66分にベンゼマを下げてナチョを右サイドバックに入れ、72分にはカゼミロ、コバチッチを下げてアセンシオとベイルを同時投入。3枚の交代カードを切って奇跡の逆転を目指す。しかし、数的不利に加えて前半から飛ばした疲労の影響が重なり、余裕のボール回しを見せる相手からボールを奪うことができない。78分にはリスクを冒した攻めからボックス内のアセンシオ、ベイルに続けて決定機も、相手守備陣の好守に阻まれた。

一方、余裕の試合運びを見せるバルセロナはイニエスタ、パウリーニョ、セルジ・ロベルトを続けて下げてネウソン・セメド、アンドレ・ゴメス、アレイシ・ビダルの投入で試合を締めにかかる。終盤は相手の猛攻に晒されたものの、持ち味の堅守で無失点を継続すると、試合終了間際には相手陣内のリスタートからメッシが個人技でボックス右に持ち込みマイナスにクロス。これをA・ビダルがダイレクトシュートで流し込み、試合を決定付ける3点目を奪った。

この直後に試合はタイムアップ。敵地での痛快な3-0の勝利でスーペル・コパのリベンジを果たしたバルセロナが、年内の戦いを無敗で終えると共に2年ぶりのリーガ制覇に向けて大きな勝ち点3を手にした。一方、屈辱の敗戦を喫したマドリーはバルセロナとの暫定勝ち点差が「14」に開き、リーガ連覇の可能性が絶望的になりつつある。