ハル・シティは13日、クラブに所属する元イングランド代表MFライアン・メイソン(26)の現役引退を発表した。

メイソンは、2017年1月22日に行われたプレミアリーグのチェルシー戦に先発したものの、13分にチェルシーのイングランド代表DFギャリー・ケイヒルとの競り合い時に頭をぶつけてピッチに転倒。頭部に強い打撃を受けたメイソンは意識こそあるものの、酸素吸入器による処置を受けるなど、プレー続行不可能となり、数分間に渡る治療の後に担架でピッチを後にした。

その後、メイソンは搬送先の病院で頭蓋骨の骨折が確認されたため、同日中に手術を受けた。そして、同月30日に退院した同選手は、復帰に向けてリハビリを開始。過去に頭部陥没骨折の重傷を負いながらも復帰して活躍するアーセナルの元チェコ代表GKペトル・チェフらのサポートを受けて、懸命にリハビリを続けてきた同選手だが、医師との話し合いの結果、負傷から約1年後に現役引退を決断した。

メイソンはハル・シティの公式サイトを通じて以下のような声明を発表している。

「僕は医療の専門家によるアドバイスを受けて、プロフットボールの世界から引退することを決めた」

「ピッチに戻るために一生懸命努力をしてきた。だけど、残念ながら、専門的なアドバイスを受けた今、ケガのリスクを考慮して引退しなければならなくなった」

「2017年1月、生命を脅かすようなケガから回復するのを助けてくれた多くの人たちには、永遠に感謝を抱き続けるよ。毎日隣りに居てくれたフィアンセのレイチェルにも感謝したい。彼女はどんなに厳しいときでも、僕に必要な力を与えてくれた。僕たちは完璧な息子のジョージの両親になれたことも、とても幸運だった」

「母、父、姉妹、そしてすべての家族と周囲の友人にもありがとうと伝えたい。彼らのしてくれた全てに感謝している。僕たちが直面した出来事は本当に厳しいものだったけど、みんなが自分を支え続けてくれたことに関して、その愛とサポートへ感謝を伝える言葉を選ぶのは難しいよ」

「同時にハル・シティのみんな、とりわけ僕の回復を助けてくれたドクターのマーク・ウォーラーとすべてのメディカルチームに感謝を示したい。会長や幹部の人々にも、僕の回復を忍耐強く待ってくれたことに感謝したい」

「トッテナム・ホットスパーについて話すと、あまりにも多くの名前を挙げなければならなくなるよ。特にジョン・マクダーモット、監督たち、僕の夢を叶える助けとなってくれたみんなに特別な感謝を伝えたい」

「僕は自分のクラブ、愛するクラブでプレーできたことを本当に誇りに思っている。同時にキャプテンを務められたことも、大きな名誉だった。長年ともにプレーしてきた全てのチームメートに感謝したい。個別に話したい人は本当にたくさんいるけど、みんなと一緒にプレーできたことは特権だったよ」

「最後に、自分の国を代表できたことも、誰も奪うことができない名誉だった。これまで達成してきたことを本当に誇りに思う」

「ケガをしてからの13ヶ月、ピッチに戻るために自分が持つ全てのパワーを注いできた。だから、胸を張って現役を引退するよ。僕は、最高レベルでフットボールをするために自分の人生を捧げてきたし、満足感を覚えている。これまでの努力は本当に報われたんだ!」

「試合を愛している。これからもそうだ。フットボールが次に僕をどこに連れて行ってくれるのか、楽しみだね」

トッテナムの下部組織出身のメイソンは2008年にトップチームデビュー。以降はヨービル・タウン、ドンカスター・ローヴァーズ、ミルウォール、ロリアン、スウィンドン・タウンと様々なクラブへの武者修行を経験。その後、2014-15シーズンにトッテナムのトップチームで中盤のレギュラーに定着すると、2015年3月に行われたイタリア代表との国際親善試合では自身唯一のイングランド代表キャップを刻んでいた。

しかし、トッテナムでの厳しいポジションに敗れると、2016年夏にハル・シティへ完全移籍で加入。昨シーズンは負傷離脱を強いられるまで、リーグ戦16試合に出場し1ゴールを記録していた。

不幸なケガによって26歳という若さで現役引退を強いられることになったメイソン。だが、ピッチを所狭しと駆け回るその熱量と、ピッチ上の誰よりも気迫のこもったプレーは多くのフットボールファンの目に焼き付いているはずだ。そして、メイソンの今後の幸運を心から願いたい。