バイエルン時代にジョゼップ・グアルディオラ監督と衝突してクラブを去ったハンス=ヴィルヘルム・ミュラー=ヴォールファールト医師が、先日に発表した自伝で当時の内情を明かした。ドイツ『ビルト』が同自伝の一部を引用して伝えた。

1977年にバイエルンのチームドクターに就任したミュラー=ヴォールファールト医師は、スポーツ医学において世界的な権威の1人。しかし、2015年にチームを率いていたグアルディオラ監督とは治療方針や練習施設への常駐を巡って幾度となく衝突し、最終的に同医師がクラブを去ることになった。

その後、グアルディオラ監督のマンチェスター・シティ行きを受けて、昨年秋にバイエルンのチームドクターに復帰したミュラー=ヴォールファールト医師は、自身の自伝の中でグアルディオラ監督との当時のやり取りをを振り返っている。

「おそらく彼は私のことをいつだって指示を出せる下役として見ていたようだ。話しかけようとしても、顔をそむけられ、立ち去られた」

「それに彼は医療的な問題にはほとんど関心を示さず、逆に奇跡を我々に求めていた」

「また、すべてにおいて自分がよく知っているかのように振舞い、我々が医学的な観点を持って熟慮し、長年実証されたウォームアップメニューを完全にひっくり返し、ウォームアップは5分で十分とも言っていた。それではうまくいくはずがないんだ」

また、ミュラー=ヴォールファールト医師は2014-15シーズンのチャンピオンズリーグ、ポルト戦後にグアルディオラ監督が自身を批判する趣旨の発言をしたことが、辞任を決断するうえで決定的な要因となったと主張している。

「プレーヤーたちの身体の状態、つまり敗戦は私の責任だと言われた。スペインでは14日間しかかからない治療が、うちでは6週間もかかるはずがないと言われたよ」

さらに、同医師はグアルディオラ監督との衝突の中で初めて仕事中に我ワ忘れるほど激昂したと告白している。

「彼を怒鳴りつけ、皿やコップが倒れるほど机を叩いた。それは私がキャリアの中で初めて他人を大声で罵倒した経験だった」

「個人的にこれまで多くの時間を過ごしてきた監督が、私の経験に対してあまりにも注意を払わなかったことは今でも理解できないよ」

最後にミュラー=ヴォールファールト医師はグアルディオラ監督に人物像に関して、以下のように語っている。

「個人的にグアルディオラは自分に自信がなく、それを隠すために何でもする人間だと考えている。したがって、彼は常に怯えながら生きているんだ。敗北に対して怯えているのではなく、権力や権威を失うことに怯えているんだ」