明治安田生命J1リーグ第27節が28日から29日にかけて開催。29日のサンプロ アルウィンでは、17位・松本山雅FC(勝ち点24)が、首位・FC東京(勝ち点52)を迎える。残留と優勝。立ち位置、目標は違えど、両者にとって勝ち点3を渇望する一戦だ。

◆首位相手から狙う残留接近への金星〜松本山雅FC〜
ここ数試合では地道に勝ち点を積み上げ、残留への兆しを見せていた松本だが、前節のヴィッセル神戸戦で4試合ぶりの黒星。開始13分に先制点を許したことで流れを引き渡してしまい、80分に追加点。FWセルジーニョのゴールで意地を見せるも、1-2で敗れた。

課題は依然として「16」点というリーグワーストの得点力。そんななか、8月に長期離脱から復帰したセルジーニョに前節、ようやくJ1初ゴールが生まれたことは一つの光明だ。また、8日に加入したばかりで神戸戦は出場がなかったギニアビサウ代表FWイズマのコンディションや、チームの攻撃面の確認をこの2週間でどれだけできたかも、今後の残留争いに向けて注目だ。

現在、残留圏の15位・浦和レッズ(勝ち点31)との勝ち点差は「7」、プレーオフ圏16位・サガン鳥栖(勝ち点27)との勝ち点差は「3」。残り8試合であることを考えれば、首位・FC東京が相手と言えど勝ち点3が欲しいところ。そのためにも、まずは前線からの守備とハードワークで得点源の2トップに良い形でボールを運ばせないことが大事になる。その中で少ないことが予想される決定機を仕留められるか。

他会場を含めた結果次第では、16位浮上に加え、上を行くライバルたちとの差を一気に縮めることが可能。首位撃破でクラブ史上初のJ1残留に近づくことはできるか。

◆未知の戦い、首位陥落の圧力に耐えれるか〜FC東京〜
対するFC東京は、クラブ史上初のJ1優勝へ試練の時を迎えようとしている。アウェイ8連戦の3試合目となった前節の2位・鹿島アントラーズとの直接対決では、試合開始直後に先制点を奪われると、その後、チャンスを多く創るも決めきれず、追加点を奪われて2-0で敗戦。常勝軍団の勝負強さに屈し、勝ち点差を「1」に縮められた。

アウェイの連戦に加え、優勝争いのプレッシャー。FC東京にとってはここから未知の戦いが始まる。だが、これを乗り越えることができなければ、悲願が成就することはない。

まずは今節、大一番で敗れたショックをきっちりと払しょくできるか。順位や力関係を見れば有利であることは間違いない。しかし、相手も残留に向けて勝ち点3を渇望。油断は禁物だ。ポイントロスがあれば、首位から陥落する可能性もある状況。これまで首位を独走し続けてきた長谷川トーキョーの底力が試される。


【予想スタメン&フォーメーション】
◆松本山雅FC[3-4-2-1]
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GK:守田達弥
DF:橋内優也、飯田真輝、水本裕貴
MF:田中隼磨、藤田息吹、パウリーニョ、高橋諒
MF:中美慶哉、セルジーニョ
FW:阪野豊史
監督:反町康治

前節からの変更はなしか。前節、久々の先発出場を飾ったMF中美慶哉は2試合連続のスタメンか。最前線にはFW阪野豊史。昨年の天皇杯ではFC東京からゴールを決めており、その再現で首位撃破に貢献できるか。

◆FC東京[4-4-2]
(C)CWS Brains, LTD.

GK:林彰洋
DF:室屋成、渡辺剛、森重真人、オ・ジェソク
MF:大森晃太郎、橋本拳人、高萩洋次郎、東慶悟
FW:ディエゴ・オリヴェイラ、永井謙佑
監督:長谷川健太

対するFC東京も前節と同様の先発メンバーを送り出すことを予想。負傷中のDF小川諒也は引き続き欠場。前節、無得点に終わったFWディエゴ・オリヴェイラ、FW永井謙佑ら攻撃陣の奮起に期待だ。

【注目選手】
◆FWセルジーニョ(松本山雅FC)
(C)CWS Brains, LTD
首位撃破のカギを握るのは、セルジーニョだ。初のJ1挑戦となった今シーズン、序盤は苦戦が続き、中盤には負傷離脱に悩まされた。それでも8月10日に行われた第21節の川崎フロンターレ戦で復帰を果たすと、徐々に調子を上げ、前節、ついにJ1初ゴールを記録。これをきっかけに逆転残留を目指すチームの救世主となれるか。

◆FW永井謙佑(FC東京)
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対するFC東京の注目選手は、永井だ。前節の鹿島との大一番では幾多のチャンスに顔を出すもどれもゴールに結びつけることができず、不発に。重要な一戦で結果を残せず、悔しい思いをしたはずだ。それを晴らすためにも今節は挽回に強く意気込んでいるはず。今シーズンのリーグ戦では自身が決めれば全勝。勝利に導くゴールでリーグ優勝に向けて再発進できるか。

◆通算成績はFC東京が全勝…松本が狙うべきは後半?
残留と優勝。クラブ史上初の偉業を目指す両者が激突する。17位・松本は残留圏まで勝ち点差が「7」、首位・FC東京は2位・鹿島との勝ち点差が「1」となっているだけに、どちらも勝利を渇望する一戦。白熱したゲームが期待できそうだ。

これまでの通算成績はFC東京が3戦全勝。現在の状況から見てもFC東京に分があることは否めない。だが、優勝争いのプレッシャーが試合を予想外の方向に持ってくことも十分にあり得る。

松本はここまでの16得点のうち、10得点が後半に決めたもの。一方、FC東京は21失点のうち、16失点が後半。このデータから見ても松本はいかに前半を耐え抜き、FC東京に圧力をかけられるかが、一つポイントとなりそうだ。

目標達成への大きな勝ち点3を掴むのは、松本か、FC東京か。試合は29日の14時にキックオフを迎える。