ヴィッセル神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタが、恩師であるジョゼップ・グアルディオラ監督の監督就任当時の出来事を振り返った。同選手がイギリス『フォー・フォー・トゥー』のロングインタビューで語った。

2008年から2012年までバルセロナのトップチームを率いたジョゼップ・グアルディオラ監督。バルセロナBの指揮官から内部昇格となった就任1年目には、スペインサッカー史上初となるラ・リーガ、チャンピオンズリーグ(CL)、コパ・デル・レイのシーズン3冠を達成。さらに指揮を執った4シーズンの間に14個ものトロフィーを勝ち取った。

しかし、就任初年度のラ・リーガ開幕戦で格下のヌマンシアに足をすくわれると、続く第2節でもラシン・サンタンデールを相手に勝ち切れず引き分けに。この不振によって、トップチーム初采配のグアルディオラ監督は早くも厳しい批判に晒された。

その中でグアルディオラ監督と同様にバルセロナのカンテラ育ちのイニエスタは、自身の志向するスタイルに不安を抱き始めたマシアの先輩に対して助言をしていたとの噂を事実だと認めている。

「(助言したとの噂は)本当のことだ。当時、彼(グアルディオラ)はプレッシャーにさらされていた。ここはバルセロナで、厳しいプレッシャーは当然のことだよ。僕自身、選手として12歳からこのクラブに所属していてそれを理解しているけど、監督の場合はより強い圧を受けるだろう」

「多くの人はすでに彼に対して懐疑的な目をしていたし、ファンは満足していなかった。簡単な状況ではなかったと思うよ。彼はそういった状況に慣れた経験豊富な監督ではなかったからね」

「少なくとも僕にできたことは何も変える必要がないことを、彼に伝えることだけだったね」

なお、イニエスタの助言もあり、その後も自身のスタイルを貫いたペップのチームはラシン戦のドロー後、20戦19勝と圧巻のV字回復。そして、シーズン終盤にはスペインサッカー史上初のシーズン3冠を成し遂げることになった。

そして、当時まだ若手と言える年齢だったイニエスタを含め多くの若手選手はプレシーズンの時期から若き指揮官による新たなスタイルに何の疑問も抱いていなかった。

「恐らく、批評家の誰も僕たちがプレシーズンの段階からやってきたことを見ていなかった。僕たち自身はこれまでに比べより明確となったスタイル、彼の仕事のやり方を好んでいたんだ」

「同時に彼が求めていることは非常に明確で、それを僕たちにとてもうまく伝えてくれたんだ」

最後に、イニエスタはバルセロナの監督就任以降、サッカー界に新たなポゼッションスタイルをもたらしたグアルディオラ監督の戦術についても言及。

「彼はすべてを変えた」

「ペップは僕にスペースという概念について新たな考え方をもたらしてくれた。そして、彼はアドバンテージを得るため、常に探求しているんだ」

「彼は『私を信じて全員が言った通りのことをしてくれれば、勝つことができる』と言ったんだ。そして、その通りに僕たちはやってきた。その後になってペップがやってきたことを多くのチームが真似しだした。つまり、彼がサッカーを進化させたんだ」